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PDF/月刊誌論文/code:pg_0411_07マテリアル インテグレーション 2004年11月号

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PDF/月刊誌論文/code:pg_0411_07 マテリアル インテグレーション 2004年11月号
ELECTRONIC CERAMICS 機能性単結晶の最近の進展

SLN・SLT
■著者
(独)物質・材料研究機構 光学単結晶グループ 北村 健二 ほか

■要約
ニオブ酸リチウム(LiNbO3:略称LN)とタンタル酸リチウム(LiTaO3:LT)は強誘電体単結晶の代表的な材料である.どちらも擬イルメナイト構造を持ち,室温では空間群R3cの三方晶で対称中心のない強誘電相であることが,Matthias and Remeikaによって1949年に報告された.その後,BallmanらによりCzochralski法(CZ法)で大形単結晶が育成されてから,急速にそれらの諸物性が明らかなった.ともに優れた圧電特性,電気光学特性,非線形光学特性を有し,これほど多分野にわたり数多く研究されてきた酸化物単結晶も少ない.酸化物単結晶の代表中の代表であるが,光学用途よりも先に,表面弾性波(SAW)フィルター用材料として確固たる基盤を築いてきた.一般的に,強誘電体結晶では,複雑な相転移を伴うものも多く,大型で均質な単結晶を育成するのは困難とされる.これに対し,LN,LTは180度分極しか存在しないこと,相転移点が高温であることから,安定した材料としてCZ法で大口径,高均質化が進められてきた.このCZ法で結晶の均質性を高める中で,LN,LTの相図が詳しく研究され,これらの結晶の [Li]/[Nb]比,[Li]/[LT]比は高温で広い組成幅(不定比性)を示すことが明らかになってきた.高温におけるLN,LTの不定比性は,おもにNb成分過剰側あるいはTa成分過剰側に伸びており,Li成分過剰側に伸びていない.したがって,一致溶融組成はNbあるいはTa成分過剰側にある.その組成は,Li:Nb比あるいはLi:Ta比がおよそ48.5:51.5である.通常のCZ法ではこの一致溶融組成の融液を用いて育成しないと,均一組成の単結晶はできない.したがって,いかに正確に一致溶融組成を求めるかが,その時代の不定比組成制御であり,Ballmanが育成して以来,市販される大型結晶の組成は常に一致溶融組成であった.これは育成上の制約から組成が決められていることになる.ところが,一致溶融組成では,数\%に達するNbあるいはTa過剰イオンがLiイオンを置き換えているし,Liイオンサイトに,やはり数%の空位欠陥をもたらしている.この影響は,SAWフィルターとしては深刻でないとしても,光機能の特性には無視することができない.そこで,これらの不定比欠陥密度を制御した定比組成LN,Lの育成と評価に注目し,様々な特性の改善が報告されてきた.
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