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PDF/月刊誌論文/code:pg_0412_08マテリアル インテグレーション 2004年12月号

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PDF/月刊誌論文/code:pg_0412_08 マテリアル インテグレーション 2004年12月号
ELECTRONIC CERAMICS 燃料電池の新しい展開

固体高分子形燃料電池の電極触媒
■著者
田中貴金属工業(株) 化学系開発技術部 プロジェクトリーダー 多田 智之

■要約
白金や白金ルテニウムの数ナノメートルの貴金属微粒子を表面積の大きな導電性カーボンブラックに高分散担持させたものが,固体高分子形燃料電池用の電極触媒として,幅広く使用されている.カーボンブラックを担体材料に用いている主な理由としては,(1)貴金属粉末を用いた場合に比べて,触媒の単位重量当たりの表面積を増加出来るため.(2)貴金属粉末を用いた場合に比べて,燃料電池反応時の触媒粒子の凝集を抑制出来るため.(3)他の担体材料を用いた場合に比べて,燃料電池反応として好ましい触媒担持量(30wt\%以上)とした時でも,均一に分散した微粒子触媒が調整出来るため.(4)導電性が高く,また化学的.熱的に比較的安定なため.等がある.また,限りある資源である貴金属を触媒として利用しているのは,固体高分子形燃料電池のような低温作動の燃料電池では貴金属以外に燃料電池に必要な触媒作用を十分に発揮できる材料が他にないからである.貴金属触媒の代替等,新規な触媒探索となると広範囲な知識と斬新なアイデア,情熱的な技術魂が必要と感じるが,電極触媒開発を貴金属微粒子とカーボンの組み合わせだけに限定すると,その開発行為は決して多くないと言えるのかもしれない.しかしながら,実際にはその組み合わせだけを考慮してみても,カーボンの種類は通常使われるカーボンブラックをはじめ,無限に存在するし,触媒粒子の大きさ制御や,触媒表面状態の制御等,課題は多々ある.更には,触媒で燃料電池反応を機能させるためには,イオン交換樹脂等と混合して,触媒層と呼ばれる薄膜を形成する必要があるが,この薄膜形成技術が触媒特性評価に大きな影響を与えるため,触媒開発をより複雑なものとしている.本稿では,それら泥臭い電極触媒開発の一端から,いくつかの最近の研究例を紹介するとともに,現状抱えている課題をまとめた.
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