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PDF/月刊誌論文/code:pg_0902_07 マテリアル インテグレーション 2009年2月号
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PDF/月刊誌論文/code:pg_0902_07 マテリアル インテグレーション 2009年2月号
INTER MATERIAL マルチフェロイクス材料の作製と応用
(1-x)BiFeO3-xBaTiO3の磁気誘電特性と微細構造
■著者
大阪府立大学・大学院工学研究科 森 茂生 他
■要約
(1-x)BiFeO3-xBaTiO3固溶体における磁気・誘電特性および,BaTiO3固溶量の増加に伴う結晶構造の変化や強誘電分域等
の微細構造の変化について透過型電子顕微鏡法を用いて調べた結果について報告する.BiFeO3にBaTiO3を固溶させると
,反強磁性状態からキャンティング弱強磁性状態へと変化し,(1-x)BiFeO3-xBaTiO3は室温で強磁性秩序と強誘電性秩序
が共存するマルチフェロイック物質であることがわかった.また,本物質系は,x =0.33近傍で菱面体構造から立方晶構
造へと構造相転移するとともに,x >0.33組成で存在する立方晶構造は,立方晶構造中にナノスケールサイズで強誘電性
を有する菱面体構造が存在する2相共存状態として特徴づけられることが明らかとなった.また,BiFeO3の強誘電相では
,巨視的な強誘電分域構造が形成されている一方,BaTiO3を固溶することにより,強誘電分域は微細化され,x =0.30試
料では,約20〜30nm程度の大きさの強誘電分域が形成されていることを見出した.