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マテリアル インテグレーション 2010年9月号

マテリアル インテグレーション 2010年9月号

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ELECTRONIC CERAMICS 健康・医療関連材料

特集に寄せて
■著者
本誌エレクトロニクセラミクス編集委員 岡本 明


ウェアラブルセンサによる健康情報モニタリング
■著者
WINヒューマン・レコーダー株式会社 代表取締役 板生 清

■要約
多様なセンサ群による巨大な情報入力機能をもつセンサネット情報システムによって,自然・人間・人工物の状態を深く,広く,モニターできるシステムが現実のものとなってきた.本稿では筆者が20年以上関わってきたこのような技術開発の経緯を紹介し,とくに最近の10年間に焦点を当てて,健康情報モニタリングの現状と将来展望を述べる.


アパタイトを被覆した二酸化チタン光触媒
■著者
株式会社 ナノウェイヴ 稲垣 博

■要約
アパタイトを被覆した二酸化チタン光触媒は,光が照射されない間でも細菌などの有機物を吸着し,光照射によって分解する.この複合効果によってインフルエンザや口蹄疫といった感染症の拡大抑制に貢献できる可能性がある.本稿では,弊社で展開しているアパタイトを被覆した二酸化チタン光触媒材料を紹介する.特に,この材料の可視光化へ改良した製品の概要および抗菌・除菌効果を示す.


光触媒繊維を使った水処理
■著者
宇部興産株式会社 研究開発本部 無機機能材料研究所 山岡 裕幸

■要約
「ブリードアウト」という自然現象を利用して,高強度な光触媒繊維を開発した.この光触媒繊維は表面はチタニア,内部はシリカという傾斜構造を有しており,また高活性,高耐久性を有していることから水処理に利用可能な光触媒材料である.このような特徴を利用して,様々な水浄化に活用されており,特に電子部品の精密洗浄に使われる水処理では,細菌を殺菌するだけでなく,細菌そのものを酸化分解する機能が注目され,利用が広がっている.また,光触媒は省エネルギーな浄化技術として認知されつつあり,その適用分野も広がりつつある.


アフィニティ磁性ビーズを用いた生体物質の革新的な分離・精製技術
■著者
東京工業大学ソリューション研究機構 大学院生命理工学研究科 半田 宏

■要約
近年生化学の分野において,化合物相互作用因子の探索,医療検査や基礎研究の現場で酵素を含むタンパク質や核酸などの生理活性物質の高性能な分離技術が必要不可欠となっている.我々はこれまでに,ポリスチレンを芯に持ち,ポリグリシジルメタクリレート(ポリGMA)で表面を被覆した粒子径約200~nmのアフィニティラテックスビーズ(SGビーズ)を開発し,優れた分離精製を持つことを報告してきた.そこで本稿ではそのアフィニティ精製工程の自動化を目指し,SGビーズの優れた特徴を保持し磁気応答性を付与した高機能性磁性ビーズ (FGビーズ) の開発を行い,様々な因子の分離精製に成功したのでここに報告する.さらにFGビーズ用の自動化スクリーニング装置の開発を多摩川精機株式会社との産学共同研究によって行い,ハイスループットスクリーニングシステムの実用化にこぎつけたので,それについても紹介する.


フェライトを用いた癌の診断・治療技術
■著者
東京工業大学 名誉教授 阿部 正紀

■要約
最近の免疫学的な知見の増大によって,磁気ハイパーサーミアは癌細胞を直接的に死滅させるだけでなく,加熱の副次効果によってリンパ球を活性化,増殖して免疫力を高めて癌細胞を殺すことがわかってきた.また近年,リンパ球を体外に取り出し,活性化して癌細胞に対する攻撃力をアップして再び体内に戻す「免疫療法」が行われている.ハイパーサーミアは,体内でリンパ球を直接活性化できる優れた特長をもつので,究極の癌治療法になる可能性があるため,大いに興味がもたれている.本稿では,臨床応用を目指して我々のグループでフェライト(粒子およびバルク)を用いて開発している,高性能なMRI造影剤,センチネルリンパ節診断技術,新規な磁気ハイパーサーミア用発熱体を紹介する.


生体機能の非侵襲検査へ向けた新たな取り組み―超音波で電気・磁気を測る―
■著者
東京農工大学 大学院工学研究院 先端物理工学部門 生嶋 健司

■要約
超音波の高い内部透過性を利用し,電気・磁気特性を非侵襲に検査するイメージング技術を開発した.その計測原理は,(1) 超音波により物体内の電気分極・磁化に時間変調を与え,(2) それに起因する電磁放射(音響誘起電磁放射)を検出・復調し,(3) 対象物の電気・磁気特性を非破壊に評価する,ことである.開発動機や生体機能測定へ向けた展望を含めて,この取り組みを紹介する.


医療用圧電材料
■著者
防衛大学校  通信工学科 山本 孝

■要約
圧電材料は,医療用超音波振動子への応用の観点から,常に重要な役割を担ってきた.このような圧電材料の歴史を振り返ると供に,新しい医療用圧電材料の開発動向を述べることは有意義なことと考える.本稿ではPZT及びリラクサを用いた圧電セラミックス材料及び医療用として最近応用されているリラクサ系単結晶の歴史を振り返るとともに,新しい医療用圧電材料の開発動向と課題を示す.


酸化亜鉛(ZnO)系材料を用いた超小型紫外線センサー
■著者
広報IR室 望月 ローム株式会社

■要約
酸化亜鉛は,近年になってその優れた紫外線 (UV) 発光特性が注目されるようになった材料である.実際にUV領域での発光効率は,白色発光ダイオードの材料として有名な窒化ガリウムを上回る.その優れた発光特性は逆過程である光センシング特性が優れたものになることを示している.ZnO系材料のショットキー電極として導電性高分子を用いることで理想的なショットキーダイオードを作製できるようになり,紫外線でのみ反応する小型のセンサーの作製に成功した.


連載
タイ便り(45) ヴェトナムの印象
■著者
チュラロンコン大学 和田 重孝

■要約
籾殻を燃料にするレンガの製造に興味を持って遂にヴェトナムにまで足を伸ばした.ヴェトナム訪問は2009年11月29日から12月2日までと2010年4月4日から9日までの2回である.当然,籾殻燃焼のレンガ工場について書くべきなのだが,それ以外の一般社会の出来事に大いに気を奪われてしまった.それで,レンガのことは次回に回し,本稿は私のヴェトナム印象記とする.


連載
近代日本のセラミックス産業と科学・技術の発展に尽力した偉人,怪人,異能,努力の人々(39-1)苦難を乗り越えて成長したエレクトロセラミックスの創業者村田昭,(株)村田製作所と,その発展を支えた岡崎清,佐分利治,脇野喜久男,藤島啓などの方々(1)
■著者
宗宮 重行


連載
微笑をたたえ得る身体
■著者
物質・材料研究機構 光材料センター 轟 眞市
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