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マテリアル インテグレーション 2008年12月号

マテリアル インテグレーション 2008年12月号

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特集 発光材料の新展開

ダイヤモンドを用いた光センサの開発
■著者
物質・材料研究機構 センサ材料センター グループリーダー 小出 康夫 他

■要約
本研究の目的は,筆者らがこれまで行ってきた太陽光ブラインド性を持つ熱安定なSD型あるいはMSM型ダイヤモンドDUVフォトセンサの開発研究について概観することにある.本研究では,上記材料設計指針に基づき,ショットキー性電極として高融点金属カーバイドの一つである炭化タングステン (WC) ,および高融点金属ナイトライドの一つである窒化ハフニウム (HfN) をショットキー性電極として選定した.また,ダイヤモンドとの反応性金属としてチタン (Ti) を選定し,オーム性電極としてTi/WC(“/”は堆積順序を示す)2層構造とした.


無機ELの開発状況
■著者
NHK放送技術研究所 材料・デバイス 田中 克

■要約
無機ELは,自発光型の発光デバイスであって,主に透明ディスプレイや広告媒体のバックライト光源として使用されている.また,液晶やPDPと同様,フラットパネルディスプレイ (FPD) として薄型テレビに無機ELを用いる試みもなされてきた.現在までに34型のフルカラーパネルが試作されている.また,2005年の展示会では,60万の超高輝度で発光する素子も報告された.本報告では,無機ELの最近の開発状況について概説する.


半導体ナノ結晶蛍光体 --作製法と新材料の開発--
■著者
大阪大学大学院工学研究科マテリアル生産科学専攻 准教授 小俣 孝久 他

■要約
近年の作製法の進歩により,良質な化合物半導体ナノ結晶のコロイド溶液が入手できるようになってきた.直接遷移型化合物半導体のナノ結晶は,その大きさを変えることで蛍光波長を制御でき,かつ,強い励起によっても輝度が飽和しない蛍光体として期待されている.本稿では,CdSeナノ結晶を例に,その作製法や蛍光波長,蛍光輝度の制御法について概説し,最近活発化しているカドミウムを含まない毒性の低い材料の開発状況とコロイド溶液の薄膜化手法の進展について述べる.


新規なSn系およびZr系ペロブスカイト型酸化物蛍光体
■著者
九州工業大学大学院 工学研究院 物質工学研究系 応用化学部門 植田 和茂

■要約
ペロブスカイト型酸化物は多様な機能を示すが,発光性などの光機能に関してはあまり研究が行われていなかった.しかし最近の研究で,希土類イオンなどを添加したSn系およびZr系のペロブスカイト型酸化物が比較的強い発光を示すことが明らかになり,発光性が新たな機能となる可能性が開けてきた.それらのペロブスカイト型酸化物蛍光体の結晶構造は,理想的なペロブスカイト構造から少し歪んでおり,その歪みが発光中心の輻射を促進していると考えられる.結晶構造データや蛍光・励起スペクトルの測定結果をもとに,これらのSn系およびZr系ペロブスカイト型酸化物蛍光体の基礎的な蛍光特性を紹介する.


新規PDP用蛍光体の開発
■著者
鳥取大学大学院工学研究科 大観 光徳 他

■要約
プラズマディスプレイ(PDP)蛍光体は,希ガス放電プラズマによる真空紫外線励起という蛍光体にとって極めて過酷な条件下で使用されている.PDPの画質や寿命さらには駆動特性まで蛍光体が左右する.本稿では,我々がこれまでに取り組んできたPDP蛍光体材料のうち, Tb3+付活希土類アパタイトケイ酸塩緑色蛍光体(Ba,Sr,Ca)(Gd,Tb)4(SiO4)3(O,F)と,ジオプサイド構造を持つケイ酸塩にEu2+を付活した青色蛍光体(Ca,Sr)MgSi2O6:Euについて,最近の研究・開発成果を紹介する.


フラットパネルディスプレイの最新動向
■著者
東芝松下ディスプレイテクノロジー株式会社 森田 廣

■要約
とどまるところを知らない情報通信と映像技術の融合・進化に,フラットパネルディスプレイの革新が大きな役割を果たしている.様々な技術研究開発分野でフラットパネルディスプレイの基本や現状を理解する必要性が,ますます高まっている.しかしながら,フラットパネルディスプレイは多種の方式に分かれ,多くの基盤技術の上に成り立っており,全体を把握することは容易ではない.本論文では,フラットパネルディスプレイの現状を理解する入口を丁寧に解説し,多くの技術分野への期待や今後の可能性についても紹介したい.


透明セラミックスの開発
■著者
コバレントマテリアル株式会社事業開発本部 コアテクノロジーセンター 藤田 光広

■要約
セラミックスの緻密化技術を応用し,YAG及びY\un{2}O\un{3}に関して単結晶と同様の直線透過率,散乱係数を示す透明セラミックスを開発した.透明セラミックスの研磨条件適正化により,表面粗さ,平坦度に関して光学部材として用いられる単結晶と同等の研磨面が得られた.また,意図的に不純物をドープした透明セラミックスに関して蛍光特性調査及びレーザ発振試験を行い,単結晶と同等のレーザ入出力特性が確認された.


非極性面窒化物半導体発光素子の最近の動向
■著者
東北大学 多元物質科学研究所 尾沼 猛儀 他

■要約
非極性面に形成されたGaN系窒化物半導体発光素子研究の最近の動向を概観した.非極性面GaNを異種基板上へ成長させた場合,高密度な貫通転位に加えてc面積層欠陥の発生が不可避である.これらの欠陥により主面以外の成長面が現れ,InGaN量子井戸へのIn取り込みが不均一となるために,注入電流の増加に伴って発光ダイオードの発光波長が短波長にシフトする問題が発生した.近年,非極性面発光素子の性能が飛躍的に向上してきたが,そのきっかけとなったのは,低転位非極性面自立GaN基板の登場であった.$c$面方向に厚膜成長してから非極性面を切り出した基板上に形成したLEDには積層欠陥は殆ど観測されず,注入電流の変化による発光波長の変化も観られなくなった.最近ではAlInGaP系の外部量子効率を上回る黄色LED,純青・青緑色レーザダイオード (LD) などが次々と報告されている.さらに長波長化が進み純緑色LDが実現すれば,光の三原色をLDのみで構成することが可能となるため,LDディスプレイやレーザーフォログラフィーなどの小型発光デバイス用光源への応用が期待される.


白色LED技術の最新動向
■著者
日亜化学工業(株) 第2部門LED技術本部 本部長 板東 完治


連載
第2次世界大戦後の日本のセラミックス科学の発達に友好と親善に尽力した世界の大学教授(37)日本人を多数World Academy of Ceramicsの会員にし,国際会議CIMTECなどを多数回開催し,会議に東側の研究者,西側の研究者もを集め,学者間の国際交流に尽力したイタリアのDr. Pietro Vincenzini
■著者
宗宮 重行


連載
研究生活のためのインフォマティクス 【第3回】セルフアーカイビングのすすめ―かわいい著作には旅をさせよ
■著者
物質・材料研究機構 光材料センター 轟 眞市
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