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マテリアル インテグレーション 2004年9月号

マテリアル インテグレーション 2004年9月号

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マテリアル インテグレーション 2004年9月号
特集 最近のエレクトロデバイスの動向

最近のセンサ動向とセラミックス
■著者
早稲田大学理工学部 一ノ瀬 昇

■要約
センサを人間の五感との対比で分類すると,光,音,磁気,温度,圧力,ガス,湿度,味,などのセンサがある.これらの中で,光,音,磁気,温度,圧力などのセンサは“物理量”を検知するセンサである.これに対して,ガス,湿度,味を検知するセンサはいわば“化学量”を検知するセンサであり,われわれの嗅覚,味覚に対応している.現在のところ,これらの化学量センサは物理量センサに比較して種類も少なく,その性能も不十分なものが多いのが実態である.
本特集で取り上げた最近話題になっているセンサも大方物理量センサである.さて,センサへの広範な分野からの要望を満たすためには,材料,デバイス,情報処理システムそれぞれの技術の進歩が不可欠である.とりわけ材料の重要性は,センサを開発する上で最初の遭遇する検討対象であり,また,これまでのセンサの進歩が常に材料の開発とともにあった事実からも明らかである.すなわち,材料の開発は新しい技術を生む重要なカギの1つであり,技術のブレークスルーになる可能性がある.一方,すべての材料はセンサ材料として利用できる可能性があり,それを反映して多種多様な材料が検討されているが,ここではセンサへの応用が期待されるセラミックス,単結晶材料からいくつかを紹介し,センサ材料,プロセスの将来展望について述べる.


表面実装型圧電振動ジャイロの技術
■著者
(株)村田製作所 回路モジュール商品事業部 センサモジュール商品部 阿部 英孝

■要約
物体の回転運動,すなわち角速度を検出するセンサーとして,ジャイロセンサーが一般的に知られている.ジャイロセンサーは,取り付ける位置と回転中心との距離の影響を受けることなく,すなわち搭載位置によらず角速度を知ることができる,応用範囲の広いセンサーである.ジャイロのうち,検出素子に振動体を用いている物を振動ジャイロ,さらにその中でも振動体が圧電体からなる物は,圧電振動ジャイロとよばれている.最近ではこの圧電振動ジャイロの小型化,表面実装化及び高精度化が進み,様々な分野でその応用範囲を広げている.ここでは,圧電振動ジャイロの基本原理と小型,高密度実装に向けた技術の流れを紹介する.


ロボット用各種センサとロボット制御用無線技術に関する最新動向
■著者
(株)村田製作所 販売推進部 山縣 有樹

■要約
ロボット市場において必要な電子部品として,センサと無線通信機器が注目を集めている.ロボット用のセンサはこれまで高価なものが多かった.しかしロボット市場の拡大につれて,小型,低コストの要求が高まり,多種多様なセンサが求められている.ここで既存の民生用センサのうち,ロボット用センサとして利用可能なものを紹介し,応用事例や課題などの最新技術動向について述べる.無線通信については,従来のラジオコントロールを超えるものとして,無線LAN等の新しい無線が使われるようになった.これらの動向について紹介する.


0402形状積層チップNTCサーミスタの開発
■著者
TDK(株) センサアクチュエータB. Grp 小林寛和

■要約
NTCサーミスタ (Negative Temperature Coefficient Thermistor) は,周囲温度の上昇に伴い対数的に抵抗値が減少する性質を持つ半導体で,なかでも酸化物半導体が一般的である.この特性を利用して,様々な温度センサ及び回路の温度補償部品として使用されている.携帯機器が普及するにつれ,更に携帯性を高めるために小型化が進み,搭載されるモジュール部品も小型化の要求が強い.そのため,モジュール部品に搭載されるチップ部品も1005形状から0603形状へ移行している.本稿では,更なる小型化の要求に応えるための,0402形状積層チップNTCサーミスタの開発について述べる.


MIセンサを応用した電子コンパスの開発
■著者
愛知製鋼(株)  本蔵 義信

■要約
携帯電話をつかった歩行者ナビゲーションサービスが開始されたのに伴って,超小型の電子コンパスが注目を集めている.電子コンパスは,地磁気を観測して方位を与える,いわゆる方位センサである.電子コンパスをGPS内蔵の携帯電話に組み合わせることにより,位置だけでなく方角を知ることができ,地図を進行方向に合わせて回転表示するヘディングアップ機能などが実現できる.本報告では,MIセンサを使った電子コンパスの開発と今後の課題について紹介する.


圧電式骨伝導スピーカの開発
■著者
NECトーキン(株) 圧電デバイス事業部 田村 光男

■要約
ここ最近になって,コンシューマ・ユーズの域で,骨伝導をより積極的に利用しようとする動きが活発になってきた.骨伝導を目的に,音声を音響振動に変える装置の呼称は様々であるが,本稿では骨伝導スピーカと呼ぶことにする.骨伝導スピーカの一般的な構成は,他の電気音響変換器と同様にマグネットと音声電流を通じたコイルとの間に発生する電磁力を用いて,音声に比例した振動力を得る電磁型の骨伝導スピーカが主に用いられてきた.我々は今後の骨伝導市場の展開において,小型,低背化,省電力性への要求の拡大を予測し,これに対応できる可能性のある圧電方式の骨伝導スピーカの開発に挑戦した.最初に筐体の中に中央支持のバイモルフ振動子を備えた筐体振動型の骨伝導スピーカを開発したが,一定の性能は有するものの,音漏れや低域側の周波数特性の性能において不満足であった.その後,いくつかの検討を経て,新たな構造として表面を被覆した圧電式骨伝導スピーカについて検討した.この表面被覆型は音漏れが少ない,周波数特性の調整ができる,小型化,低背化に適するらの多くの利点を有することが明らかになり,各種の骨伝導の応用において有望な構成であることを確認した.本稿では我々が開発した表面被覆型の圧電式骨伝導スピーカについてその構成原理や音響性能について紹介する.


超磁歪材料
■著者
TDK(株) 基礎材料開発センタ 部長 森 輝夫

■要約
3d軌道の遷移元素による磁歪材料の磁歪定数は±30ppm程度であり,共振状態での振動子として,また,センサは微小な応力の変化を検知する振動センサやトルクセンサに応用が展開されてきた.これに対し4f軌道の遷移金属は磁気モーメント (2S-1) (2L+1) が大きいことから磁気弾性エネルギに起因する磁歪定数が大きくなる.


連載
中国便り 老板になりたい!
■著者
佐藤 直義

■要約
中国語の「老板」の意味をご存知でしょうか?普通話(北京語)ではlaoban(ラオバン)と発音し,辞書には「個人経営の商店主」と記載されています.勿論,辞書そのままの「商店主」の意味もありますが,成長著しい大企業のオーナー社長も「老板」と称されます.また,海鮮料理に代表されるような高級料理店で食事を終え,外に一歩踏み出すと「老板」(ラオバ〜ン)と物乞いに声を掛けられます.「老板」を日本語に訳すなら「ご主人」「社長」「社長さ〜ん」と多彩な場面で用いることができる便利な言葉です.是非覚えてください.機会があり,中国を訪れた際,「社長さ〜ん」を意味する「老板」を体験されることでしょう.


連載
タイ便り(その23) 籾殻由来SiO2の利用
■著者
Chulalongkorn Univ. Faculty of Science 教授 和田 重孝

■要約
タイは米の産地だから籾殻が日本とは比べ物にならないくらい沢山あるはずだ.3年前にタイに来ることになったとき,研究の一つに籾殻の利用というのを取り上げてみようと考えた.本稿では籾殻利用についての文献調査の結果と若干の実験結果について報告する.


連載
近代日本のセラミックス産業と科学・技術の発展に尽力した偉人,怪人,異能,努力の人々(10)耐火物工学,鉱物工学の権威,吉木文平博士
■著者
宗宮重行


連載
第2次世界大戦後の日本のセラミックス科学の発達に友好や親善に尽力した世界の大学教授 (10) 日本と韓国とのセラミックスの交流,親善に韓国初代科学技術庁長官,韓国陶磁文化協会長,韓国窯業学会長などとして,特に陶工李参平氏の顕彰に尽力した金基衡博士 Dr. Kee Hyong Kim
■著者
宗宮重行
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