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マテリアル インテグレーション 2001年12月号

マテリアル インテグレーション 2001年12月号

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マテリアル インテグレーション 2001年12月号
特集 ナノ機能性材料

マテリアル インテグレーション 2001年12月号
ELECTRONIC CERAMICS ナノ機能性材料

総論:材料ナノテクノロジー
■著者
大阪大学 産業科学研究所 教授 川合 知二

■要約
ナノテクノロジーは,「ナノメートルスケールで構造と機能を制御する物質,材料,デバイス,及びプロセス,システムの科学技術」である.平たく言えば原子や分子を一つずつ組み上げて新しい世界を創る科学と技術であり,このナノテクノロジーを駆使して角砂糖1個に国会図書館の全情報を記録する,小さな超分子が体の中の癌細胞を集中攻撃する薬を創る,極微小で超高密度なインテリジェントデバイスを創り上げるなどの科学技術である.ナノテクノロジーは,情報科学(IT),環境,ライフサイエンス,医療などに飛躍的な革新をもたらすと期待されている.とりわけ,“材料とその周辺技術”に携わる研究者・技術者にとっては,今後ブレークスルーをもたらすキーテクノロジーと言えよう.


電子波が拓くナノ世界
■著者
(株)日立製作所 基礎研究所 外村 彰

■要約
これまでになく高い輝度の電子線を備えた100万ボルト・ホログラフィー電子顕微鏡が完成し,ナノの世界の量子現象や電磁場の空間分布を直視することの出来る新しい観察装置として期待がかけられている.


カーボンナノチューブの応用
■著者
三重大学 工学部 教授 齋藤 弥八

■要約
CNTは,エレクトロニクスからエネルギーまで広範な分野への応用が期待される21世紀の新素材である.最近は,ナノテクノロジー材料の典型として,CNTが挙げられることが多い.走査プローブ顕微鏡の探針や,電界放出型ディスプレイ(FED )用陰極材料のように,既に実用の段階に入った応用もある.


コバルト酸化物系薄膜のナノ構造と光学的性質
■著者
(株)日立製作所 日立研究所 山本 浩貴、(株)日立製作所 日立研究所 内藤 孝、(株)日立製作所 日立研究所 高橋 研

■要約
著者らは,このように結晶構造においてもナノ構造においても特徴的な構造を有するコバルト酸化物にSiO2 などのガラス原料を混合してスパッタ法を用いて成膜することにより,ナノ構造制御,及び光学的特性の制御を行ってきた.特にDVDで用いられている650nmのレーザーを照射することにより屈折率がナノ秒オーダーで10%程度,可逆的に変化する現象を見出し,DVDの大容量化のための超解像膜としての検討を行ってきた.また,ガラス成分を添加した場合の粒径制御性,及びスパッタ条件の調整による配向制御性を利用して,このコバルト酸化物薄膜を磁気ディスクの下地層として用いることを検討してきた.本稿では,このガラス成分を添加したコバルト酸化物薄膜のナノ構造と光学的特性について研究例を報告する.


新規噴霧熱分解法による単結晶ナノ粒子の合成
■著者
広島大学大学院 工学研究科 日本学術振興会 特別研究員 Bin Xia 、広島大学大学院 工学研究科 助手 Wuled Lenggoro 、広島大学大学院 工学研究科 教授 奥山 喜久

■要約
我々は,最近,サイズを調整でき,大きさが揃って,しかも,高結晶性で化学量論比のよい高性能のナノ粒子を高速で合成できる新規噴霧熱分解法の開発に初めて成功し,論文として報告した.この方法は,噴霧液として生成物の組成をもつ金属塩,硫酸塩などのプレーカーサとともにフラックスである塩を添加する手法である.ここでは,新規噴霧熱分解法の概要,製造された代表的なナノ粒子の特性について紹介する.


光を駆使した新しいナノテクノロジーの研究
■著者
大阪大学大学院 工学研究科・フロンティア研究機構 増原 宏

■要約
本稿では単一ナノ微粒子の科学技術とナノ次元のモルホロジーダイナミックスについて紹介する.いずれも光を駆使して初めて可能になったユニークな世界でも例をみないアプローチである.


ナノドットの創製機構と量子効果
■著者
物質・材料研究機構 ナノマテリアル研究所 ナノ物性研究グループ 第6サブグループリーダー 藤田 大介、物質・材料研究機構 ナノマテリアル研究所 ナノ物性研究グループ 第6サブグループCOE 特別研究員 大木 泰造

■要約
我々のグループでは,創製するナノ構造体に対してメゾスコピック効果や量子効果による新奇な機能発現,特に単一電子トンネル効果(Single Electron Tunneling)を室温において再現性よく実現することを目指している.人工的なナノ構造創製手法としては,当グループの開発したSTM 探針から原子を表面に移動させる2 種類の方法についてメカニズムを含めて紹介する.自己組織化現象を応用したナノドット創製手法に関しては,ジチオール分子の自己組織化単分子膜上に形成させた金ナノドットに関して当グループの研究を紹介する.


シリコン単電子デバイス
■著者
NTT 物性科学基礎研究所 主幹研究員 橋 康夫、NTT 物性科学基礎研究所 主幹研究員 藤原 聡、NTT 物性科学基礎研究所 主幹研究員 小野 行徳、NTT 物性科学基礎研究所 主幹研究員 猪川 洋

■要約
我々はシリコンでSETを作製する巧妙な手法を見出しており,さらにこれを進めて単電子論理回路応用を検討している.以下に,SETの構造・動作原理を簡単に説明した後,NTT で開発した作製手法,ならびにそれによって実現した単電子回路の例を紹介する.


ダイヤモンドナノ加工技術
■著者
早稲田大学 理工学部総合研究センター・客員講師 科学技術振興事業団CREST 研究員 立木 実、早稲田大学 理工学部電子・情報通信学科 中澤 一志、早稲田大学 理工学部電子・情報通信学科・教授 FCT-JFCC 科学技術振興事業団CREST 川原田 洋

■要約
ダイヤモンドのナノ加工技術としてはダイヤモンドをバルク的に加工するエッチング加工と,ダイヤモンド表面の原子終端構造を微細制御することによる表面改質加工が応用上重要である.本稿では,反応性イオンエッチング(RIE,ReactiveIon Etching)を用いたダイヤモンドの微細加工および原子間力顕微鏡を用いたダイヤモンド表面のナノ改質加工について述べる.


連載特集
セラミックス開発の新兵器:TG-MS[28]蟻酸インジウムの加熱変化
■著者
東京工芸大学大学院 工学研究科 工業化学専攻 清水 邦彦、東京工芸大学大学院 工学研究科 山本 真廣、東京工芸大学大学院 工学研究科 工業化学専攻 関 成之、理学電機(株) 有井 忠、東京工芸大学大学院 工学研究科 工業化学専攻 小川 誠、東京工芸大学大学院 工学研究科 工業化学専攻 澤田 豊

■要約
TG-MS(TG-DTA-MS )の応用例として蟻酸インジウムIn(OCHO)3 の熱分解反応を紹介する.また,比較的単純な系として蟻酸インジウムのみに関する加熱変化を報告する.


連載
タイ便り(2)ボランティアではなくGive and Take
■著者
Chulalogkorn Univ. Faculty of Science 教授 和田 重孝

■要約
前回はタイの科学・技術レベルについて書いた.新居先生のお考えが“タイに科学・技術は育たない”ということであるとご紹介した.この稿では,私がタイに来るまでのいきさつと,上の設問の私的な疑問に対する現在の私の考えをお話したい.
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