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マテリアル インテグレーション 1999年9月号

マテリアル インテグレーション 1999年9月号

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特集 自動車産業に活躍するエレクトロニク・セラミクス

特集号の狙い[カーエレクトロニクス総論]
■著者
(株)デンソークリエイト 水谷 集治

■要約
自動車に使用されている半導体は,金額ベースで全生産高の約4パーセントに過ぎない.しかし,その寄与度は大きく,自動車のあらゆるシステムになくてはならない存在になっている.やや誇張して言えば,今やエレクトロニクスなしでは自動車は走れないのである.ここでは,カーエレクトロニクスの現状,自動車が抱えている課題,そして21世紀におけるカーエレクトニクスについて述べる.


自動車用セラミックス
■著者
(株)豊田中央研究所 高橋 秀郎

■要約
自動車用セラミックスは,古くはスパークプラグ,窓ガラスなどにはじまるが,1970年代から排ガス浄化システムにおける触媒担体,酸素センサをはじめとしてセラミックス部品は,自動車を取り巻く技術課題;環境(燃費・排ガス対策),安全,商品性向上(性能・快適性)を解決するために各種センサ,発熱体,表示材料としてつぎつぎと導入されてきた.また,構造用セラミックスは,信頼性評価技術や量産化のための技術開発が進展し,コンバスチョンチャンバー,ターボチャージャー用タービンホイールなどが実用化されてきた. ここでは,カーエレクトロニクス関連のセラミックスの概要と最近のトピックスと今後の展開について述べる.


酸素センサ
■著者
日本特殊陶業(株) 高見 昭雄

■要約
自動車は現代の経済を支えるとともに,これなくして近代的生活を維持できない.一方排ガスによる地球環境の悪化も無視できない.この対策として,最も威力を発揮したのはセラミックスを利用した触媒担体と酸素センサを使った三元システムであった.ここでは,酸素センサとその応用について現状と将来について概説する.


排気温度センサ
■著者
日本特殊陶業(株) 高見 昭雄

■要約
温度計測は最も基本的な計測であり,古くからあらゆる研究,工業計測に使われている.エンジン計測においても,吸気温,水温,エンジン壁温,排気温センサのように直接温度を計測するものと,エアフローメータ,燃料流量センサのように発熱体温度-供給電力の関係により,間接的に流体流量を計測する構造形センサに利用されている.ここでは,エンジン制御に使われる電気抵抗形温度センサの種類と基本原理の解説とともに,特にエンジン特有の計測である排ガスセンサ,EGRガス温センサについての応用例を具体的に説明する.


ノッキングセンサ
■著者
日本特殊陶業(株) 高見 昭雄

■要約
石油ショック以降,省エネルギーに関する社会的要求を背景に,自動車産業においてもエンジンの低燃費,高出力化の要求を満たすべく,さまざまな改善が行われてきている.小型エンジンにターボ過給を装着し,エンジンの比出力を向上させる方法,高圧縮化により燃焼効率を向上させる方法などが検討,採用されてきているが,いずれの方法においても,本質的にノッキングが発生しやすくなるという問題をかかえている.ここでは,ノッキングとは,そしてそれを検出する各ノックセンサについて解説する.


電子制御サスペンション用アクチュエータ・センサ
■著者
(株)デンソー セラミック技術部 向井 寛克、藤井 章、林 哲史、深見 彰

■要約
車両の操縦性・安定性と乗り心地を改善するためにサスペンションの制御技術に関してさまざまな研究・製品化がなされており,その中で,ショックアブソーバ(以下アブソーバと記す)に可変機能を持たせ,その減衰力を自動制御するシステムがある.ここでは,圧電素子の圧電効果を用いて路面の凹凸を検出する路面センサ,逆圧電効果を用いて弁を高速に切替える圧電アクチュエータをアブソーバの減衰力制御装置(ピエゾTEMS)に適用した事例について説明する.


純粋な4軸方向力を用いた新しいABS(M-ABS)
■著者
日本電子工業株式会社 宮崎 長生、M-ABS開発室 植野 祝、玉置 肇

■要約
筆者らは,車輌の車軸構造体に作用する3軸方向力(Fx, Fy, Fz)とブレーキ力(Fb)をリアルタイムで分離計測するμセンサを開発し,理想構造体と車軸構造体の双方での静的試験から,精度の高い力の分離計測を確認した.また,μセンサの出力を利用した緊急制動装置である新しいABSシステム(M-ABS)を構築しこれを搭載した実験車輌を開発した.さらにABS制御の実走行試験を実施し,路面摩擦係数がセンサ出力からリアルタイムで得られることを確認した.ここでは,これら研究内容について述べる.


エアバックシステム用加速度センサ
■著者
松下通信工業(株) ITS事業推進本部技術開発センター 高橋 寿平

■要約
筆者らは,圧電セラミックの特長である可逆機能(振動を与えると,電気出力が得られるセンサ機能と電気入力を与えると,機械的振動が得られるアクチュエート機能)及び圧電ディスク中心固定方式の応用によりエアバッグシステム用として小型,軽量で振動を精度良く電気信号に変換でき,かつ,振動子の故障が診断できる加速度センサを開発した.ここでは,その研究内容を紹介する.


マイクロマシーニング技術を利用したエアコン用温・湿度センサ
■著者
東北学院大学 工学部 電気工学科 木村 光照

■要約
最近,車は安全走行性はもとより環境への調和が求められ,快適性と省エネルギー性から従来の温度と風量中心のエアコンから温・湿度センサとマイコンを駆使したきめ細かい制御を行う湿度管理も考慮したエアコンへと変革しつつある.そのため温・湿度センサには,耐環境性,長期安定性で,かつ低コストのセンサが求められて来ている.ここでは,温・湿度センサとして筆者らが開発したシリコンのマイクロマシーン技術を利用して作製した絶対湿度センサで,温度センサも兼用できる450℃程度の高温で室温付近の湿度を瞬時に計測する低消費電力・高速応答の熱伝導型絶対湿度センサを紹介する.


ナビゲーション―GPSアンテナ
■著者
(株) ヨコオ 技術本部 堀江 涼

■要約
GPSシステム(NAVSTAR GPS)はロシアのGLONASSシステムと並び,現在の世界の無線測位システムとして最も先進的なシステムの一つである.この5年間は世界的に見て,CELLULAR電話やパーソナルコンピューターの急激な進化が進んだ時機でもあり,GPSは今や車両だけでなく,これらの個人的移動媒体に測位機能を融合させることにより新たなサービスを生み出すための重要な役割を期待され始めている.これらの既存GPS受信端末用アンテナとして現在までに最も多用されて来ており,かつ将来の小型携帯端末用アンテナとして現在最も期待されているアンテナはセラミックス製マイクロ波用小型アンテナである.ここではGPSシステムの技術的条件を概観したうえで,GPS受信端末の市場動向,GPS端末用アンテナの技術動向を概説する.


自動車用方位センサ,角速度センサとしてのジャイロスコープ 
■著者
石巻専修大学 工学部 若月 昇

■要約
自動車のナビゲーションシステムにおける位置検出は,人工衛星によるGPSが基本であるが,ビル街やトンネルなど電波が届かない環境が少なくない.そこでは方位センサと速度計を組み合わせた位置認識が不可欠であり,そのためにジャイロ(ジャイロスコープ,ジャイロコンパス)が用いられている.一方,自動車のブレーキシステムや姿勢制御システムにおいても,ジャイロは不可欠なセンサとなっている.最近では,オプトエレクトロニクス技術や超音波エレクトロニクス技術が応用され,より小形で,より使いやすいジャイロの研究開発が進んでいる.圧電振動ジャイロを中心として,自動車のナビゲーションや姿勢制御に使用可能な性能,形状,信頼性およびコストを実現したジャイロが登場してきた.ここでは,各種ジャイロの動作原理と特徴を解説する.


連載特集
セラミックス開発の新兵器:TG-MS [4]TG-MSによるセラミックス原料の発生ガス分析-セピオライトの熱分解挙動-
■著者
(株)マック・サイエンス 高橋 一好、新潟大学 工学部 化学システム工学科藤井 政人、児玉 竜也、北山 淑江

■要約
熱重量示差熱分析(TG-DTA)や示差走査熱量測定法(DSC)などの熱分析装置はセラミックスの分野で,熱特性の評価手段として広く利用されて来た.近年は,TG-DTAにフーリエ赤外分光装置や質量分析計を組み合わせて昇温により発生するガス成分の分析を行うTG-DTA-TFTIRやTG-DTA-TMSなど複合化熱分析システムが普及しつつあり,熱分析と同時に簡便,迅速に発生ガス分析が出来るようになって来た.一方,セピオライトは,触媒としての用途のほかに,水やアンモニアなどの塩基性物質を吸着しやすいため吸着剤としても実用化されている.複雑な構造をもっているため,合成が困難で,いまのところ実用に供されているのは天然物のみである.ここでは,このような天然で熱的挙動が既に調べられているセピオライトに,TG-DTA-TMS法を適用し,粉末X線回折(XRD)の結果と併せて不純物の同定に用いた例を紹介する.
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