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PDF/月刊誌論文/code:pg_0208_02 マテリアル インテグレーション 2002年8月号

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INTER MATERIAL 材料・生体・情報の融合を目指して(2)

シアン処理によるシリコン欠陥準位の消滅と太陽電池の高性能化
■著者
大阪大学産業科学研究所 セラミックス機能材料研究分野 助教授 高橋 昌男他

■要約
地球規模でのエネルギーと環境問題の根本的な解決方法として,太陽電池による大規模な発電が期待されている.大規模な電力発電用の太陽電池として,地球上に存在する原料量,製造コスト,エネルギー変換効率の点から,シリコン系太陽電池が最も有力である.シリコン系太陽電池の高性能化には,シリコンのバンドギャップ内に存在する欠陥準位の低減が重要な課題となっている.欠陥準位の存在により,半導体のバンドベンディングが減少し,また電子-ホール対の再結合中心となるため,太陽電池の光起電力が減少しエネルギー変換効率が低下する.欠陥準位の消滅方法として,水素雰囲気中,250〜450℃での熱処理,水素プラズマ処理,酸素やフッ素,アルミニウムなどによるゲッター処理が提案されている.これらの中で,水素雰囲気中での熱処理が多く用いられているが,水素とシリコンダングリングボンドの反応で生成したSi-H 結合は,550℃以上での熱処理や放射線照射で切断されてしまい再び欠陥準位が生成するという問題点を有している.我々は,金属原子と強く結合する性質を持ったシアン化物(CN-イオンを欠陥準位に反応させることによって,欠陥準位を消滅する方法を見いだした.この方法では,金属的性質を持った欠陥準位に選択的にCN-イオンが反応し,生成したSi-CN 結合は強固で,擬似太陽光照射によっても切断されない.本稿では,シアン処理により欠陥準位を消滅でき,シリコン系太陽電池の光電変換効率を向上できることを紹介する.
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