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PDF/月刊誌論文/code:pg_0208_05 マテリアル インテグレーション 2002年8月号

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電子出版物(マテリアルインテグレーション論文) > 2002
INTER MATERIAL 材料・生体・情報の融合を目指して(2)

金属間化合物や規則合金における原子の拡散
■著者
大阪大学産業科学研究所 金属プロセス研究分野 助手 池田 輝之 他

■要約
金属間化合物は二種あるいはそれ以上の金属元素からなる化合物である.その中には優れた高温強度や機能性をもつものがあり,実用化を目指して広汎な研究がなされている.例えば,航空機エンジン材料として用いられるNi基超合金の強度を支えているのは,その構成要素であるL12型金属間化合物のNi3Alである.近年では,TiAlやTi3Alが軽量耐熱材料として期待が大きい.FeTiやLaNi5,Mg2Niなどは水素吸蔵能があり,近年,水素が新しいエネルギーとして注目される中,その輸送,貯蔵用あるいは二次電池としての研究が盛んである.Nb3SnやV3 Gaなどは超伝導性を示す化合物である.また,最近では規則合金FePtは次世代のセンサーやメモリー材料として注目され,組織制御ならびにその磁気的性質に関する研究が精力的に行われつつある.原子の拡散は,析出,結晶粒成長,クリープ変形や相変態などを律する基礎過程であり,材料を実際に用いる際に把握すべき性質を基礎的な視点から理解するには,原子拡散に関する知見は不可欠である.金属単体や固溶体の合金では,原子の拡散は,空孔が無秩序なジャンプ(ランダムウォーク)を繰り返すことによりおこる場合が多い.しかし,金属間化合物や規則合金中では,原子の規則配列が保たれており,空孔は無秩序に動くことは許されない.それでは,原子拡散はどのような制約のもとに起こっているのか?原子拡散機構の研究の目的はこのことを明らかにすることにある.本稿では,比較的多くの研究がなされてきたB2,L12,L10型構造をもつ金属間化合物あるいは規則合金について,拡散係数の測定と原子拡散機構の理解の現状を紹介する.
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