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PDF/月刊誌論文/code:pg_0210_02マテリアル インテグレーション 2002年10月号
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PDF/月刊誌論文/code:pg_0210_02 マテリアル インテグレーション 2002年10月号
INTER MATERIAL 材料・生体・情報の融合を目指して(3)
生物の持つナノモーター,ATP合成酵素
■著者
大阪大学産業科学研究所 生体応答科学部門 科技団・CREST 岩本 (木原) 昌子 他
■要約
ATPの分解に伴うサブユニットの回転は,私達のグループを含め数グループで観察に成功している.しかし,外部からFOF1に力を加えてサブユニットを回転させると,ADPと無機リン酸よりATP合成を行うことができるのかという興味深い課題が残っている.この課題に挑戦するための方法の一つは,H+の電気化学的ポテンシャル差が形成されている生体膜のFOF1が,回転しながらATP合成を行うか観察することである.私たちは,平面状の脂質二重層膜に埋め込まれたままガラス基盤上に結合したFOF1を用いて,ATP加水分解による回転実験を行っている.この実験系を発展させることによって,ATP合成方向の回転観察が可能になり,分子モーターであるATP合成酵素の作動メカニズムを知る上で価値のある知見が得られると予想している.
