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PDF/月刊誌論文/code:pg_0403_01 マテリアル インテグレーション 2004年3月号

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PDF/月刊誌論文/code:pg_0403_01 マテリアル インテグレーション 2004年3月号
ELECTRONIC CERAMICS 希土類蛍光体

希土類蛍光体研究の概観
■著者
東京工科大学 バイオニクス学部 教授 山元 明

■要約
勤めから帰った彼(または彼女)が暗い部屋の明かりをつけ,上着とかばんを放り出してまずテレビのスイッチをつける・・・こんな情景は,実生活でもドラマでもよく見られる.このように日常生活のなかで私たちが目にする光は,多くの場合蛍光体が発する人工の光である.長い間蛍光体の主な用途は,蛍光灯とブラウン管であった.これに医療用のX 線増感紙を加えた3本柱が,蛍光体の生産量のほとんどを占めていた.日常の情景は変わらなくても,テレビはブラウン管からプラズマ・ディスプレイ や液晶ディスプレイのフラットパネル・ディスプレイに急速にシフトしつつあり,照明にも白色発光ダイオードという新製品が現れた.製品化が始った有機エレクトロルミネッセンス,開発中の無機EL,電界放射ディスプレイなど,ディスプレイ製品は競合機種がしのぎを削り,蛍光体へのニーズは多種多様になっている.この傾向は,どこでもいつでも画像情報が得られるようにする(いわゆるユビキタス)という猛烈な情報化の進展に原因がある.このような蛍光体の環境の変化は,従来からある無機粉末蛍光体の製造業にとってはむしろ厳しいものである.大黒柱のブラウン管製造は国内では消滅寸前であり,液晶ディスプレイ,有機EL が伸びれば市場は更に狭くなる.このため,無機薄膜蛍光体や錯体,有機化合物にも視野を広げ,新しい市場を開拓する必要に迫られていると言えよう.一方,新しい概念に基づき大幅な発光効率向上を目指した提案が行われ,研究意欲を大いに刺激した.これらの発想はまだ実用化に結びついてはいないが,当初は考えられなかった成果が報告されている.これらのシーズ研究からの成果も注目に値する.本稿では,ニーズからの研究とシーズ研究を組み合わせて最近の蛍光体研究動向を概観し,これからの展開に期待したい.
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