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PDF/月刊誌論文/code:pg_0403_05 マテリアル インテグレーション 2004年3月号

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PDF/月刊誌論文/code:pg_0403_05 マテリアル インテグレーション 2004年3月号
ELECTRONIC CERAMICS 希土類蛍光体

複合酸化物を母体とする新しい蛍光体 -その結晶構造と発光特性-
■著者
東北大学 多元物質科学研究所 助手 窪田 俊一

■要約
蛍光体にはもう改良の‘要求’も‘余地’もないと思われる方もあるかもしれない.しかし実際の特性や法規的なものも含めて要求は絶えず変化しており,蛍光体がまだまだ克服しなければならない課題は多く,実際蛍光体が‘キーマテリアル’と考えられている分野,すなわち蛍光体の特性向上が即,装置全体の性能向上に直結すると考えられている分野は数多い.余地の点ついて言えば筆者の経験からいっても‘定説’が当てはまらなかったり,「すでに合成されているだろう.」とか「この条件での評価は既にされているだろう.」といった‘既知’と考えられていたことが実際には試されていなかったりしたケースが多々存在した.筆者はこれまで蛍光体の発光特性と結晶構造との関連性に着目して蛍光体の研究開発を行ってきた.付活剤濃度の増加と伴に発光強度の低下する‘濃度消光’を如何に軽減させるかという目的で,原子配置に着目し付活剤配置の低次元化や長距離化で付活剤間での励起エネルギー移動を制御し濃度消光の抑制を図った.しかしながら付活剤間の長距離化は単位体積当たりの付活剤イオン数の減少に繋がってしまいこの方法には限界があった.そこで母体の結晶構造を利用して付活剤の‘ペア’を形成しイオン数を下げることなく濃度消光を抑制するといった全く新しい概念を見出した.蛍光体が粉末の状態で使用される場合が圧倒的に多いことを考えれば,その技術進歩が著しい粉末回折法からの結晶構造解析は蛍光体の材料設計・研究開発に対して非常に強力な手段になると考える.母体の化合物の結晶構造が既知であっても,付活剤イオンなどにより構成元素が一部置換されていれば,全体の原子位置も変化する可能性があるので結晶構造の精密化を行う必要がある.新規化合物を合成した場合は,一から結晶構造を決定しなければならない.ここでは粉末回折法を用いた新規蛍光体の結晶構造の決定や,結晶構造の精密化を行い原子配置を明らかにすることで発光特性を考察した筆者の研究例について述べさせて頂く.
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