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PDF/月刊誌論文/code:pg_0403_07 マテリアル インテグレーション 2004年3月号

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PDF/月刊誌論文/code:pg_0403_07 マテリアル インテグレーション 2004年3月号
ELECTRONIC CERAMICS 希土類蛍光体

希土類イオンの多光子励起発光
■著者
京都産業大学工学部 教授 坪井 泰住

■要約
蛍光灯の光は,プラズマ放電で励起された水銀原子からの波長253.7nm などの紫外線により,管壁に塗布された蛍光物質が励起され発する紫外線より長い波長の可視光である.励起光よりエネルギーの低い光の発生である.このような光は,ストークス光またはダウンコンバージョン光と呼ばれる.励起エネルギーと発光エネルギーの差額分は,熱エネルギーや化学エネルギーなどに使われる.蛍光灯の場合と違って,励起エネルギーより高いエネルギーの光が発生する場合がある.例えば,赤外線レーザーを照射することにより,緑色や青色の光が発生する.このような発光は逆ストークス発光またはアップコンバージョン発光と呼ばれる.入射光エネルギーよりも大きい光エネルギーが放出されるのは,エネルギー保存則に反しているように思われる.その現象が起きるには,赤外線の強度は相当強くなければならない.普通の自然光の強度ではアップコンバージョンは起きない.レーザー光を用いて可能となる.高い強度は高密度の光子数のためであることから,このことは,2個以上の光子が同時に吸収されてその現象を起していることを意味する.2個以上の光子のエネルギーが与えられて,入射1光子の光エネルギーより大きい1個の光子を放出するのである.したがって,UpCはエネルギー保存則に反するものではなく,非線形光学現象である.このような多光子励起による蛍光の観測が,希土類イオンなどの蛍光物質の物性研究に役立っている.また二光子吸収は,ナノサイズ微細加工,光トラップ,光メモリ,光記録,三次元立体可視光ディスプレイ,青色レーザー発振,レーザー顕微鏡を用いた生体細胞観測など多方面に応用されている.本稿では,結晶中の希土類イオンが示す多光子励起発光および二光子吸収に伴う発光分光の実験例,そして二光子吸収の応用を紹介する.
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