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PDF/月刊誌論文/code:pg_0403_08 マテリアル インテグレーション 2004年3月号

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PDF/月刊誌論文/code:pg_0403_08 マテリアル インテグレーション 2004年3月号
ELECTRONIC CERAMICS 希土類蛍光体

希土類錯体蛍光ラベル剤の開発と生命科学への応用
■著者
早稲田大学 大学院理工学研究科 理工学部化学科 教授 松本 和子 他

■要約
生命科学において,生命現象の解明や生理活性物質の検出などにさまざまな蛍光ラベル剤が汎用されている.蛍光ラベル剤を用いる方法は,放射性同位体をラベルとする場合のような放射能の問題がなく,検出が簡単で,感度が高い,などのメリットがある.従来蛍光ラベル剤としては,フルオレセインやローダミンなどの有機蛍光化合物がよく使われている.しかし,有機蛍光ラベル剤を用いるバイオ分析では,サンプル中に存在する他の共存物質の蛍光と励起光の散乱光などに由来するバックグラウンドノイズの影響が蛍光検出を大きく妨害し,高感度の測定が困難であるという欠点がある.三価の希土類イオンの中で,サマリウム,ユウロピウム,テルビウムおよびジスプロシウムイオンはある種の配位子と錯体を生成すると,金属イオン特有の蛍光を強く発することが数十年前からすでに知られている.有機化合物の蛍光と異なり,希土類錯体の蛍光は,非常に長い蛍光寿命,大きいストークスシフト(最大発光波長と最大励起波長の波長差),シャープな蛍光発光プロフィールという特徴をもつ.1980 年代以来,希土類錯体を蛍光ラベル剤とした時間分解蛍光イムノアッセイ,DNAハイブリダイゼーションアッセイ,細胞活性アッセイ,蛍光バイオイメージング,HPLCなどの方法が次々と開発されていた.希土類蛍光ラベル剤を用いる時間分解蛍光測定法は,蛍光ラベル剤とバックグラウンドノイズの大きな蛍光寿命差を利用し,サンプルや測定器具などからのバックグラウンドノイズを有効に除くことができると共に,ラベル剤の長寿命蛍光のみを選択的に検出することができ,従来法にない高感度や精度が達成されている.本稿では,筆者らの研究結果を中心に希土類錯体蛍光ラベル剤の開発と生命科学への応用を紹介する.
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