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PDF/月刊誌論文/code:pg_0405_04 マテリアル インテグレーション 2004年5月号

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PDF/月刊誌論文/code:pg_0405_04 マテリアル インテグレーション 2004年5月号
INTER MATERIAL 異方性工学のすすめ(2)プロセスと異方性

RTGGプロセスで設計する配向圧電セラミックス
■著者
慶應義塾大学 理工学研究科総合デザイン工学 教授 木村 敏夫 ほか

■要約
結晶の物性値の多くは結晶軸の方向によって異なる.例えば,圧電性は対称心のない結晶に出現するため,その物性値は結晶軸の方向に依存する.従って,圧電素子として利用する場合,単結晶では圧電定数の大きい方向や温度特性がゼロとなる方向が利用される.一方多結晶体では,それを構成する個々の結晶子の結晶軸の方向がランダムに向いているため,圧電定数は素子の方向に依存しない.また,個々の結晶子で圧電定数の大きい方向が揃っていないため,素子の特性は単結晶に比べて小さいものとなってしまう.そこで,多結晶体ではあるが,構成粒子の結晶軸を一つの方向に揃え,特性を飛躍的に大きくしようと設計された材料が結晶配向セラミックスである.なお,結晶配向と同じ意味で粒子配向という表現が用いられている.これは,結晶粒子が板状や針状の形態を持つ場合,結晶配向が生じると必然的に粒子外形が一方向に揃い,粒子が配向しているように見えるからである.この特集号で取り上げられているように,圧電セラミックス以外でも結晶配向による特性向上が試みられているが,本稿では圧電セラミックスに限定して解説する.圧電セラミックスの多くは,ペロブスカイト型,ビスマス層状構造,タングステンブロンズ型などの結晶構造をとる.このうち,ビスマス層状構造とタングステンブロンズ型構造は結晶構造の異方性が大きく,これらの構造を持つ化合物に対して結晶配向を付与することは比較的容易であった.一方,特性の大きい圧電セラミックスの多くが属するペロブスカイト型構造をもつ化合物に対する結晶配向付与は容易ではなかったが,その道を開いたものが反応性テンプレート粒子成長法(略してRTGG法) である.本稿では,始めに圧電セラミックスへの結晶配向付与の必要性を述べた後にRTGG 法に至る圧電セラミックスへの結晶配向付与法を述べる.次にRTGG 法による結晶配向付与法を述べ,最後に配向度と緻密化に影響を与える因子を取り上げる.
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