商品コード:
code:pg_0410_05

PDF/月刊誌論文/code:pg_0410_05マテリアル インテグレーション 2004年10月号

通常価格(税込):
2,200
販売価格(税込):
2,200
ポイント: 0 Pt
関連カテゴリ:
電子出版物(マテリアルインテグレーション論文) > 2004
PDF/月刊誌論文/code:pg_0410_05 マテリアル インテグレーション 2004年10月号
MATERIALS INTEGRATION フォトニックフラクタル

フォトニックフラクタルの応用に向けて
■著者
大阪大学 接合科学研究所附属スマートプロセス研究センター 宮本 欽生 ほか

■要約
フォトニックフラクタルは,電磁波を閉じ込める立体的なフラクタル構造体を,我々,大阪大学,信州大学,物質・材料研究機構の共同研究チームが昨年3月に発見した際につけた名前である.電磁波や光を閉じ込める物体としては,既にフォトニック結晶が知られており,基礎研究と相俟って,光素子やミリ波素子への応用に向けた研究が,1990年代から活発に進められている.我々もミリ波やテラヘルツ素子等への応用を目指したフォトニック結晶研究を過去6年間行ってきたが,その過程で,誘電体の格子構造体でなく,立体的なフラクタル構造体にすることでも電磁波を閉じ込める新たな現象が出てきたのである.電磁波の閉じ込めを観測したメンジャースポンジと呼ばれている誘電体のフラクタルは,1辺が数ミリから数センチメータの穴あき立方構造体で,閉じ込めた電磁波も数ギガ〜数百ギガヘルツのマイクロ波からテラヘルツ波帯であるが,構造をナノメータースケールにすれば,光を閉じ込めることも理論的に可能である.入射した電磁波を反射も透過もせず,構造内に閉じ込めてしまう物体はこれまで知られておらず,学術的にも,応用的にも多くの可能性を秘めていると云えよう.結晶は単位格子が周期的に配列した構造体を云うが,フラクタルには周期性はなく,拡大しても縮小しても似たパターンが現れるという自己相似性を有する.この構造の違いが,電磁波の閉じ込め方に違いを与えているようである.フォトニックフラクタルの発見から1年が経過したが,次々と新しい実験事実がもたらされている.本稿では,フォトニックフラクタルについて,これまでに得られた結果を概観し,どのような応用が期待できるか展望したい.
数量:

この商品に対するお客様の声

この商品に対するご感想をぜひお寄せください。