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PDF/月刊誌論文/code:pg_0411_01マテリアル インテグレーション 2004年11月号

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PDF/月刊誌論文/code:pg_0411_01 マテリアル インテグレーション 2004年11月号
ELECTRONIC CERAMICS 機能性単結晶の最近の進展

バルクSiC
■著者
新日本製鐵株式會社 先端技術研究所 大谷 昇

■要約
今日までに築き上げられてきたエレクトロニクス産業は,そのほとんどがシリコン (Si) 単結晶を材料とした電子デバイスをその基幹としている.Si単結晶は,その性能,価格,量産性と,どの点においても他の半導体材料を凌駕しており,今後もSi単結晶がエレクトロニクス産業の中心にあることは揺るぎないものと考えられる.しかしながらその一方で,物性的な限界から,Si単結晶では対応できない技術領域も現れてきている.例えば,多くの技術分野(航空,自動車等)で高温下のエレクトロニクスが求められているが,150℃を超える環境下ではSi単結晶は使用できない.また,電力の分野では交直変換や周波数変換に半導体デバイスがますます使用されるようになってきているが,制御電流・電圧の一層の増大,高速化,高効率化が必要である.ここでも,Si単結晶の物性的な限界が議論されている.このような背景から,また新たな技術分野を開拓する電子材料として,炭化珪素 (SiC) 単結晶が近年注目されている.SiC単結晶を用いたパワーデバイスが実現されれば,電力損失は100分の1,動作周波数は10倍,しかも動作温度は,現在のSiデバイスが150℃程度なのに対し,原理的には500℃を超える.また,SiC単結晶は,高効率短波長発光デバイス,大電力高周波デバイス用材料として開発が進められている窒化物半導体薄膜の基板材料としても重要な位置を占めている.GaNとSiCの結晶構造の類似性,SiCの持つ高い熱伝導性が,これらのデバイスに最適とされる.SiCは古くから,耐環境半導体材料として注目されてきたが,単結晶成長が困難なことから,その実用化が阻害されてきた.ここ数年バルク単結晶成長技術が急速に進歩し,大口径のSiC単結晶基板が得られるようになり,青色・白色発光ダイオード分野では既に大きな市場が形成され,さらにSiCパワーデバイスとしてショットキー障壁ダイオードが商品化された.しかしながら,これらのデバイスが真に実用化され,産業を形成していくためには,解決すべき課題も多い.特に,その礎となるSiCバルク単結晶には残された問題も多く,単結晶作製技術がこの分野ではキーテクノロジーの一つとなっている.本稿では,最近の動向を踏まえて,デバイス応用の観点からSiCバルク単結晶作製技術を概観し,今後解決すべき問題等を議論する.
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