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PDF/月刊誌論文/code:pg_0411_02マテリアル インテグレーション 2004年11月号

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PDF/月刊誌論文/code:pg_0411_02 マテリアル インテグレーション 2004年11月号
ELECTRONIC CERAMICS 機能性単結晶の最近の進展

シンチレータ結晶の最近の進歩
■著者
(株)第一機電 石井 満

■要約
筆者はこれまで約20年の長期にわたってX線やガンマ線検出用シンチレータの開発を行い,機会をみてそれぞれの時点で研究の現状を紹介してきた.この分野でこれまで取り上げられてきたシンチレータは,古くは1948年,Hofstadterによって発見され,蛍光出力が最も大きいNaI:Tl,続いてCsI:Tlなどのアルカリハライド結晶であった.その後,1973年Weberによって酸化物のBGO (Bi4Ge3O12) 結晶が見出された.BGOは,原子番号や密度が大きく,折からのX線CTの実用化やPET(陽電子放射型断層撮像装置)の開発さらに,原子核実験や高エネルギ物理実験のための検出器用として実用されてきた.このようにシンチレータ結晶は,最初のアルカリハライドから酸化物へと移行したがその後,医療診断装置の急速な進展ともに,X線CTではCWO (CdWO4) やセラミックスが開発され,さらにPET装置の実用化に備えて,新しくGSO (Gd2SiO7:Ce) やLSO (Lu2SiO7:Ce) などが開発された.シンチレータのマーケットはMosesによると現在の医療診断装置では,3000L/年以上に成長すると見られている.他方,高エネルギ物理研究では,Higgs粒子の検証などを目的としてPWO (PbWO4) が開発され,2001〜2003年までは4500L/年が製造されたが今後,少なくとも2005年までは3000L/年のぺースで製造されると言われている.この背景には現在の癌診断では,PET装置は欠くことが出来ない装置であり,診断への保険適用が追い風となって発展している.その現状は,日常のマスコミの紹介することになり,一部にはPETバブルとさえ呼ばれ,専門家でない一般人にも知られるようになった.最近のシンチレータ材料の開発は,前述した応用に対して,高エネルギ物理研究用のPWOはCERNのLEPでのCMSやALICE実験装置が完成に近ずき,現在ではCERN以外の研究所の大型カロリメータの建設に波及している.さらに高エネルギ実験用であったPWOや実用中のLSOやGSOについても改良研究がなされ,さらにこれらを組み合わせた固溶体結晶による開発が進められている.他方,これまで蛍光出力が最大であったNaI:Tlよりもさらに優れた性能をもつ新しい希土類ハロゲン化結晶が最近見出されるなど,新たな進展が見られている.そこで以下ではこれらの現状を述べることにしたい.
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