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PDF/月刊誌論文/code:pg_0502_05 マテリアル インテグレーション 2005年2月号

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PDF/月刊誌論文/code:pg_0502_05 マテリアル インテグレーション 2005年2月号
INTER MATERIAL 異方性工学のすすめ(3)プロセスと異方性

積層ナノコンポジット構造化による残留応力,機械的及び熱伝導特性の異方制御
■著者
大阪大学産業科学研究所 助教授 関野 徹 ほか

■要約
ナノメーターサイズの第2相粒子を多結晶体であるセラミックスへ分散させたナノコンポジット(ナノ複合材料)では,マトリックス結晶粒子の微細化や粒径の均一化に加え,単相材料と異なる破壊モードの実現,き裂進展初期における高靭化,粒界すべり抑制に伴う耐クリープ性の向上などが発現する.これら機能発現はマトリックスとの熱膨張係数差に起因して分散ナノ粒子近傍に発生する局所残留応力と,それが集積したマクロ残留応力に依存する.一方,異なるセラミックスを2次元的に積層構造化した複合体やコーティング材料などでは,異相層間の物理的性質差に起因して発生する残留応力が特性を左右する大きな原因となる.この場合,構造異方性(2次元性)に依存して発生する応力もベクトルとしての性質がより強まり,材料設計によって任意方向に応力(引張り,圧縮)を制御することができ,力学的特性などの異方構造制御が可能となる.我々は,こうしたナノレベル構造制御とミクロレベル2次元異方構造制御手法を融合させることで,両階層において材料特性に重要な残留応力を制御した新規な積層ナノコンポジット材料の創製と高次機能化を目的として一連の研究を行ってきた.具体的には,これまでナノ複合化研究例の多いアルミナ (Al2O3) 及びイットリア安定化正方晶ジルコニア (t-ZrO2, 3Y-TZP)をモデル材料として,この積層材料の一方或いは両方の層に炭化ケイ素 (SiC) ナノ粒子を分散したハイブリッド型積層ナノコンポジット材料について様々な設計・創製及び機能評価を行った.本稿では,始めに積層複合材料の応力制御手法の基礎と積層ナノコンポジット材料設計指針を示し,次いでアルミナ/ジルコニア積層ナノコンポジット材料の構造とマクロ残留応力特性並びに高靭化例を示す.最後にこれら積層ナノコンポジット構造設計コンセプトを更に進展させ,単一バルク材料の表面層のみにナノ粒子を導入したナノコンポジットコーティング材料を作製し,その残留応力と力学特性および特異な熱伝導特性について示す.
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