商品コード:
マテリアル インテグレーション 2011年11月号

マテリアル インテグレーション 2011年11月号

通常価格(税込):
3,300
販売価格(税込):
3,300
ポイント: 0 Pt
関連カテゴリ:
月刊 マテリアル インテグレーション > 2011
マテリアル インテグレーション 2011年11月号
特集 エネルギー・環境分野での新たな課題と可能性


巻頭言:「エネルギー・環境分野での新たな課題と可能性」の特集にあたって
■著者
(株)富士通研究所 環境・エネルギー研究センター 主管研究員 今中 信人
■要約
6回目を迎えた今回のシンポジウムでエネルギー・環境問題に対して,材料技術者として,セラミックス技術者として,どう取り組み,どのような貢献ができるのかにフォーカスしていく機会として有益な講演トピックスを選定致しました.本特集号では,講演の詳細を掲載します.


レアメタル・レアアースを取り巻く最近の状況と対応--レアメタル・レアアース確保と日本の「ものづくり」基盤強化--
■著者
経済産業省製造産業局非鉄金属課 課長補佐 川渕 英雄
■要約
レアメタルは,自動車,IT製品等の製造に不可欠な素材であり,我が国の産業競争力の要で,31鉱種存在している.特に鉄鋼原材料の領域に用途が多い.一方,レアアースは,31鉱種あるレアメタルの一種で,17種類の元素(希土類)の総称である.特に化学的性質や特性の変化を伴い,製品の性能を劇的に変えるレアメタルとして用途領域が増加している.


電気自動車用二次電池技術の動向と今後の展開
■著者
オートモーティブエナジーサプライ株式会社 内海 和明
■要約
地球環境問題やエネルギー問題解決のため,環境対応自動車の普及が不可欠であるが,これを実現するためにはさらに高性能な自動車用二次電池の開発・実用化が望まれている.リチウムイオン二次電池は自動車用二次電池としての性能を十分満足できることが実証されており,実用電池として普及し始めている.特に,ラミネート型マンガン系リチウムイオン電池は安全性,設計の柔軟性などの特徴から自動車用二次電池市場で大きな役割を果たすと期待されている.


量子ドット型太陽電池の現状
■著者
東京大学先端科学技術研究センター 教授 岡田 至崇
■要約
現在の単接合太陽電池のエネルギー変換効率の理論最大値 (Shockley-Queisser: SQ効率) は約31%である.単接合太陽電池の変換効率を上回り,かつ低コスト化を展望できるような次世代型太陽電池は,ひとくくりにして“第三世代太陽電池”と呼ばれ,本稿では本学を中心とした研究体制で行われている高効率太陽電池の技術開発の現状を紹介する.


ナノ光触媒材料技術:可能性への挑戦
■著者
物質・材料研究機構  環境・エネルギー材料部門 葉 金花・ 梅澤直人
■要約
これまで蓄積された知見から,TiO2以外の光触媒としては,単純な金属酸化物にpブロック元素(最外殻が開殻のp軌道である元素)やアルカリ金属元素もしくはアルカリ土類元素を組み合わせることで,優れた光触媒特性を示す材料の出現が期待される.実際,pブロック元素であるビスマスを含む複合酸化物のなかから注目すべき光触媒特性を有する酸化物が幾つか報告されている.我々は同じpブロック元素のリン (P) を含む複合酸化物リン酸銀 (Ag3PO4) に着目し,研究を行ったところ,この材料が画期的な酸化特性を有する新規可視光応答型光触媒であることを発見した.本稿では,その画期的な光酸化特性の謎とその可能性を中心に紹介する.


放射性廃棄物の処理・処分戦
■著者
東京大学大学院 工学系研究科原子力専攻 教授 長崎 晋也
■要約
本稿の執筆時において,基本的な方針については原子力安全委員会から「東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故の影響を受けた廃棄物の処理処分等に関する安全確保の当面の考え方」(2011年6月3日)が,福島県のみを対象として災害廃棄物のみに限定したものとして環境省より「福島県内の災害廃棄物の処理の方針」(2011年6月23日)が示されている.今後,原子力安全委員会から示された考え方を拠り所として,原子力安全・保安院,環境省,農林水産省,文部科学省,国土交通省など関係省庁により具体的な処理・処分の方針が示され,実行に移されていくものと考えられる.


JFCCにおけるエネルギー・環境分野への取り組み
■著者
(財)ファインセラミックスセンター(JFCC) 松原 秀彰
■要約
ファインセラミックスセンター(JFCC)は,昭和60年の事業開始以来,高度な産業社会や市民生活を支える優れた素材としてのセラミックスを中心とした材料研究に取り組んでいる.とくに,昨今では,エネルギー,地球環境対策をはじめ,資源問題,安心・安全の確保などの課題は,新たな発展の足掛かりとなる研究分野であることから,JFCCでは,これらの解決に向け,新材料開発による「イノベーション」と位置付けた研究を積極的に進めている.本講演では,こうしたJFCCにおけるエネルギーおよび環境分野への取り組みについて紹介する.


高温領域における熱電素子とその応用について
■著者
株式会社TESニューエナジー,産業技術総合研究所 舟橋 良次
■要約
原子力発電の存続について議論が高まっている.原子力発電は使わないに越したことはないが,電力は必要であり,原子力発電に変わる発電手段もないため仕方がない,という意見が多数と感じる.期待されている太陽や風力,地熱など再生可能エネルギーの実用化は残念ながら様々な要因により遅れていることも事実である.エネルギーのほぼ100%を輸入に頼っている日本こそ,新エネルギー,省エネルギー技術の実用化に向け,研究開発,社会インフラ整備,補助金など全てにおいて世界をリードし,新しいエネルギー社会作りに貢献していくべきである.ここでは身の回りに溢れている廃熱エネルギーを電気に変える熱電発電について述べる.


圧電薄膜を用いたMEMS振動エナジーハーベスト
■著者
神戸大学工学研究科 マイクロエンジニアリング専攻 准教授 神野 伊策
■要約
本稿では,圧電薄膜のMEMS応用に関する研究を行っており,特にPZT薄膜アクチュエータを用いた応用デバイスを提案してきた.これらの要素技術をベースとして,圧電薄膜を用いたエナジーハーベストに関する基礎的な検討を行い,課題解決に向けた取り組みを進めてきた.今回,特に金属基板上に形成したPZT薄膜を用いた振動発電素子,およびc軸配向PZTエピタキシャル薄膜をステンレス基板上に転写したエナジーハーベスターを作製し,その発電特性を評価した結果について紹介する.


高信頼性軸受用Si3N4セラミックスの開発
■著者
横浜国立大学 多々見 純一
■要約
Si3N4セラミックスは,従来軸受材料として用いられてきた軸受鋼よりも高硬度,高強度,高耐食性,高耐熱性,軽量,低熱膨張等の特性を有しており,新たな軸受材料として注目されている.ここでは,著者らが検討してきた高信頼性軸受用Si3N4セラミックスに関する研究成果を報告する.


熱膨張可変酸化物とその結晶構造
■著者
パナソニック株式会社 先端技術研究所 表 篤志
■要約
材料の熱膨張の選択・制御が可能な材料の開発は,前記電子デバイスの課題への対応や原子・分子レベルの機能・構造制御が必要とされるナノテクノロジー分野での基盤技術になると考えられる.我々は,負の熱膨張を有する材料を有効に活用し,極めて熱膨張の小さい材料や熱膨張の調整可能な材料の開発に取組んできた.本稿では我々の開発した熱膨張可変酸化物とその結晶構造について報告する.


低損失複合ペロブスカイト系誘電体の誘電損失
■著者
パナソニック エレクトロニックデバイス株式会社 開発本部 材料デバイス開発センター 古賀 英一
■要約
本稿は,低損失誘電体の材料設計の指針を得ることを目的とし,複合ペロブスカイト系,Ba(Zn1/3Ta2/3)O3(BZT)を中心に誘電損失因子解明に向けた一連の結果について概説する.


連載
近代日本のセラミックス産業と科学・技術の発展に尽力した偉人,怪人,異能,努力の人々(48)「技術経営」の先駆けとなり,日本国内のみならず,電気通信の世界を走り抜いた日本電気(株) 植之原道行博士
■著者
宗宮 重行
数量:

この商品に対するお客様の声

この商品に対するご感想をぜひお寄せください。