商品コード:
code:pg_0909_08

PDF/月刊誌論文/code:pg_0909_08 マテリアル インテグレーション 2009年9月号

通常価格(税込):
2,200
販売価格(税込):
2,200
ポイント: 0 Pt
関連カテゴリ:
電子出版物(マテリアルインテグレーション論文) > 2009
PDF/月刊誌論文/code:pg_0909_08 マテリアル インテグレーション 2009年9月号
ELECTRONIC CERAMICS 機能元素のナノ材料科学(9,10合併号)

強磁性を示す準安定酸化物薄膜の合成と構造
■著者
京都大学大学院 工学研究科 材料化学専攻 教授 田中 勝久

■要約
準安定な酸化物相から成る薄膜が安定相とは異なり強磁性あるいはフェリ磁性を示す結晶の例としてZnFe2O4とEuTiO3を取り上げ,これらの磁性の特徴と,強磁性やフェリ磁性の起源となる結晶構造に関して述べる.ZnFe2O4の安定相は磁気モーメントのフラストレーションのため磁気構造が複雑であるが,10Kにネール温度を持つ反強磁性体と見なされる.このため安定相の室温での磁化はきわめて低いが,スパッタ法で作製したZnFe2O4薄膜はフェリ性的な挙動を示し,キュリー温度は室温より高くなる.薄膜中ではスピネル型構造において四面体位置のZn2+と八面体位置のFe3+の一部がサイト交換して,新たに生じる超交換相互作用が強い磁化と高いキュリー温度をもたらしている.一方,EuTiO3は安定相が5.3Kにネール温度を持つ反強磁性体であるが,パルスレーザー堆積法により作製したEuTiO3薄膜はキュリー温度が2K程度の強磁性体となる.EuTiO3結晶における安定なスピン配列に関する理論計算の結果と照らし合わせると,薄膜では面外方向への格子の伸びが強磁性的な磁気構造を安定化しているものと考えられる.
数量:

この商品に対するお客様の声

この商品に対するご感想をぜひお寄せください。