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マテリアル インテグレーション 2008年11月号

マテリアル インテグレーション 2008年11月号

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特集 熱電発電材料の実用化

熱電発電材料の実用化に向けて--- 新熱電時代の胎動 ---
■著者
独立行政法人 産業技術総合研究所 ナノテクノロジー研究部門 舟橋 良次

■要約
本特集は熱電変換材料を実用化するための技術をまとめており,前半では熱電変換材料とシステムを橋渡しするモジュールの製造技術と特性について,後半では実際の応用に向けた取り組みや,冷却や発電以外への熱電変換の応用に向けた研究について紹介する.


カスケード型熱電発電モジュールの開発
■著者
コマツ研究本部産機研究室 海部 宏昌

■要約
カスケードモジュールは比較的大きな温度差を与えられる場合,またその温度環境が安定している場合には,熱電エネルギー変換効率の向上という観点から有効な手段であるといえる.ここで,あえて「効率」と記したのは高出力を得るという目的からは必ずしも適していないからである.したがって,少ない入力熱量から高効率で電気エネルギーを取り出すことになる・・・


民生用熱電発電のための高効率材料・モジュール開発
■著者
ヤマハ株式会社 プロダクティブテクノロジー事業戦略推進部 堀尾 裕磨

■要約
室温近傍で高い性能指数を有するビスマス--テルル系熱電材料に,液体急冷法を適用した.これにより,結晶粒の微細化による熱伝導率の低減と,結晶方位の制御による電気抵抗値の低減を両立させた結果,従来材料を超える性能指数を確認した.これをもとに材料の熱電特性を最適化すると同時に,半導体技術を応用した微細加工技術と高密度実装技術により優れたペルチェ素子(電子冷却素子)を開発,工業化した.さらにこの技術は,ゼーベック効果を利用した熱電変換素子(熱発電素子)にも応用でき,高い変換効率の発現を確認した.


自動車の排熱利用
■著者
株式会社 三五 第1技術部 長谷 周一

■要約
現在の内燃機関自動車では,燃料エネルギーの大半を排熱として損失している.CO2排出削減および燃費向上のニーズは急激に強まっており,この排熱を回収利用し燃費を向上する技術が強く望まれている.各種の自動車向け排熱回収利用技術を検討した経験と最近の動向を併せて,熱電変換技術の適性とその課題を検討した.最近海外でも自動車向け熱電変換の開発が活発になっており,今後のHybrid車やプラグインHybrid車への動向の中で,熱電変換技術の実用化へむけた材料およびシステムの開発推進が期待される.


自動二輪車用の熱電発電ユニットの開発
■著者
独立行政法人 産業技術総合研究所 サステナブルマテリアル研究部門 三上 祐史

■要約
近年,自動二輪車においてもビックスクータなどの大型の車種では利便性向上のための電装化により電力使用量が増加し,燃費が低下する傾向にある.そこで,これまで捨てていた二輪車の排熱を電力として回収し,エネルギーの再利用を可能とするために熱電発電ユニットの開発を行った.熱電材料としては,走行時の振動や衝撃に耐えるために強度が高いこと,および安価に供給が可能であり無害な元素であることなどの条件から,ホイスラー型Fe2VAl合金系を用いた.Fe2VAl系熱電材料は比較的新しい材料であり,熱電モジュールはおろか原料粉末の供給体制も存在しない.そのため研究開発としては合金粉末の合成から素子成形,さらにはデバイス化技術までを一貫して行った.本稿では,研究開発の成果として得られた生産性の高い素子製造技術,熱電モジュールの高強度化に必要な電極接合技術,および試作した熱電ユニットを二輪車に搭載して行った実車走行発電試験などについて報告する.


抵抗加熱式工業炉における熱電変換技術
■著者
株式会社 IHI 技術開発本部 上松 和夫 他

■要約
熱電発電における変換効率を高めるには,高い温度差を発生する高温熱源と同時に,有効に使える低温熱源の存在が欠かせず,そして各熱源との間の接触抵抗を低く押さえ込む必要がある.この観点から,バッチ稼動の抵抗加熱式真空熱処理炉での熱電変換では,冷却された真空炉壁内面に熱電変換素子を配置して,熱処理炉壁からのふく射受熱により排熱を回収・熱電変換させれば,高い熱電変換効率と効果的な排熱回収が期待できる.ここでは,本技術の要素実証とシステム設計への準備など,その構想と開発状況について紹介する.


熱電発電システム技
■著者
国立東京工業高等専門学校 電子工学科 永吉 浩

■要約
熱電発電は排熱を電気エネルギーとして回収する省エネルギー技術として各方面から期待されており実用素子の登場が待たれてきた.近年デバイス性能が著しく向上しBi-Te系をはじめとする発電モジュールが製品化され始めている.実用的な発電システムを構築するためには負荷とのマッチング,熱源の温度分布などを考慮して適切な設計をする必要がある.本稿では熱電発電モジュールを有効に利用するためのシステム技術について概説する.


薄膜センサ
■著者
産業技術総合研究所 先進製造プロセス研究部門 申 ウソク 他

■要約
近年,薄膜熱電材料の飛躍的に高い熱電性能が報告され注目されている.今までの熱電変換応用としてはバルクモジュールを用いた発電及び冷却がほとんどであったが,薄膜材料はバルク材料とその形状はもちろん,様々な物理的な特性が大きく異なるために,モジュール化に関しても新たな研究開発が求められる・・・


熱電発電の将来展望
■著者
湘南工科大学 名誉教授 梶川 武信

■要約
熱電発電技術に関する将来展望として,内外の研究開発動向を概観し,排熱利用熱電発電の実用化,および材料革新技術への重点化がなされていることを示すと共に,材料技術,モジュール化技術,システム化技術のそれぞれの最新の展開を明らかにした.


連載
近代日本のセラミックス産業と科学・技術の発展に尽力した偉人,怪人,異能,努力の人々(31)秩父セメント株式会社 初代から5代目までの社長,諸井恒平,大友幸助,諸井貫一,大友恒夫,諸井虔社長の苦労と栄光の奮闘記(5)諸井虔社長
■著者
宗宮 重行


連載
研究生活のためのインフォマティクス 【第2回】 研究成果のトレーサビリティ---汝のディスクを闇で満たすなかれ
■著者
物質・材料研究機構 光材料センター 轟 眞市
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