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マテリアル インテグレーション 2008年8月号

マテリアル インテグレーション 2008年8月号

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特集 世界と共に発展するための中核技術--美と技の創造物

モルフォ蝶のナノ構造が織りなす美の世界
■著者
大阪大学大学院生命機能研究科 木下 修一

■要約
古来,蝶はいろいろな絵画に登場してきた.先日,韓国の時代劇を観ていたら,花を描いて蝶を描かないのは花が死んでいることを意味し,忌み嫌うというセリフが出てきた.花に訪れる蝶は自然の営みの一つとして私たちの脳裏に深く焼き付けられているからだろう.しかし,このように描かれた蝶はいつみてもあまり目立たない.よく見ると蝶であることは分かるが,印象が薄いのである.しかも,まるで装飾品のように動きが見られない.自然の中で蝶が飛んでいるときは,花よりも蝶の方にまず目が移っていくだろう.たとえ展翅された標本を見ていても,蝶は常に強い印象を与えるのに.実際の蝶と絵に描かれた蝶では,どうしてこんなにも印象が異なるのであろうか.蝶を中心とした美の世界を語ろうとするもっとも大きな動機がここにあるのである.


美しく不思議なヘリカルらせん構造が生み出す究極のデバイス---カーボンマイクロコイル (CMC) の魅力
■著者
岐阜大学 工学部 元島 栖二

■要約
本稿では,森羅万象の根源的構造であるヘリカル/らせん構造を眺め,宇宙に,自然に,そして生命体に学んだ最先端のモノ作りの中から生み出された美しく,しかも不思議な形をしたカーボンマイクロコイル (CMC) の無限の可能性について紹介する.


日本の伝統技術・技能「匠の技」の特徴
■著者
京都工芸繊維大学大学院基盤科学部門・准教授 芳田 哲也 他

■要約
本研究は,これまで実施してきたビデオ映像による動作解析や筋電図分析,眼球運動の測定から得られた伝統技能者に共通する作業の特徴について検討し,さらに親方や職人を対象に質問による性格検査を実施して伝統技術・技能を有する職人の性格特徴を明らかにした.


ハイドロゲル界面に形成した脂質二分子膜--1分子センサーの開発を目指して--
■著者
大阪大学大学院生命機能研究科 分子情報連携研究センター 井出 徹

■要約
チャネルタンパクを用いた1分子センサーは,高選択性・高感度の理想的なバイオセンサーである.しかし,その脆弱性により極めて扱いが難しく,実用化には至っていない.我々は,ゲル界面に迅速に人工膜を形成する方法によりこの問題を解決し,測定効率を著しく高めることに成功した.これにより,測定の自動化も可能であり,HTSデバイスの作成に向けて大きく前進 するものと期待される.


連載 健康環境産業シリーズ(2)
シリカカプセルに内包された酸化チタン光触媒の合成と機能
■著者
大阪大学 太陽エネルギー化学研究センター 准教授 池田 茂

■要約
空気中などの酸素が存在する条件で酸化チタン (TiO2) 粉末に光を照射すると,その光触媒作用によって,TiO2表面に吸着した有機化合物が酸化される.このTiO2による非選択的な光触媒酸化反応は,有害な有機物質の分解,除去のための利用が進められている.その一方で,有機素材と組み合わせて用いる場合には,TiO2の光触媒作用によって素材そのものを劣化させるデメリットもある.われわれは,TiO2微粒子を多孔性シリカなどの中空状粒子内に閉じ込めた「カプセル型構造」とすることで,元のTiO2がもつ「はだか」の高い反応性と,分解対象となる物質だけが選択的に反応する分子サイズ選択性の両機能をもつ光触媒材料となることを見いだした.ここでは,TiO2による光触媒作用についての基礎的な事項を交えて,この「カプセル型構造」TiO2光触媒について解説する.


連載 健康環境産業シリーズ(2)
生活者視点に立った家庭の衛生対策
■著者
花王(株)生活者研究センター 小島 みゆき

■要約
近年,家庭の衛生について様々な問題が顕在化してきている.家庭向けの対策を考えるにあたり「生活者視点」すなわち,生活者の意識や実態に近い「手軽に,無理なく,分かりやすい」情報を発信することが大切である.そのためには生活者を対象とした``ヒト''の研究が重要であると考える.本稿では「家庭内の微生物分布」「キッチンにおける衛生対策」「子供向け手洗い情報」の事例を紹介しながら,生活者視点に立った家庭の衛生対策について考えた.


連載 タイ便り(38)
籾殻の総合的利用
■著者
Chulalongkorn University, Faculty of Science, Professor 和田 重孝

■要約
本誌2004年09号に,タイ便り (23)「籾殻由来シリカの利用」ということで,籾殻に約20重量%も含まれるアモルファスシリカの利用に関する研究の状況を報告させていただいた. それから3年ほどたった2006年にタイ便り (36) と (37) に「発がん性物質,クリストバライト」というタイトルで,籾殻に含まれるシリカのアンチ・ブロッキング剤としての応用研究の顛末を御報告した. 以後も,ボツボツと籾殻シリカの利用研究を続けてきた.足掛け7年になる研究が今一つの転機にある.


連載
近代日本のセラミックス産業と科学・技術の発展に尽力した\\偉人,怪人,異能,努力の人々(31)秩父セメント株式会社 初代から5代目までの社長,諸井恒平,大友幸助,諸井貫一,大友恒夫,諸井虔社長の苦労と栄光の奮闘記(3)諸井貫一社長
■著者
宗宮 重行


連載
第2次世界大戦後の日本のセラミックス科学の発達に友好と親善に尽力した世界の大学教授(35)東京工業大学 斎藤進六教授,佐多敏之教授などとの交流関係があり,日本とフランスとのセラミックスの交流に尽力し,2006年には名古屋工業大学から名誉博士号を授与されたフランスLimoges大学,National College for Engineering in Industrial Ceramics (ENSCI)のJean Francois Baumard教授
■著者
宗宮 重行


連載
技術者の道具箱(2):Linuxとの巡り合わせは葉隠の如し
■著者
物質・材料研究機構 光材料センター 轟 眞市
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