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マテリアル インテグレーション 2000年9月号

マテリアル インテグレーション 2000年9月号

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マテリアル インテグレーション 2000年9月号
特集 -光デバイスの新局面- フォトニックセラミックス

総論:フォトニックセラミックス
■著者
京都大学大学院 工学研究科 平尾 一之

■要約
インターネット産業の急成長で,個人の情報消費量は数年前の予測の二倍以上に増加している.将来のマルチメディア社会では,個人レベルでの動画像のリアルタイム相互伝送技術が求められるといわれている.日本では,電線メーカ,ガラスメーカなどがデバイス開発を個別に行っているが,残念ながら米国に比べて大幅に立ち遅れている状況にあるといえよう.このような背景を踏まえて今後,セラミックスやガラスを扱う材料研究者が緊急に取り組むべき技術課題とセラミック材料の重要性について述べる.


フェムト秒レーザによる導波路書き込み
■著者
京都大学大学院 工学研究科 平尾 一之、セントラル硝子(株) 化学研究所 三浦 清貴

■要約
本稿では,フェムト秒レーザの集光照射により,ガラスの膨張や熱拡散による照射領域外へのエネルギー伝達(損失)速度に比べ,はるかに高速でエネルギーをガラスに閉じ込めることで実現される,超短パルスレーザ光照射によるガラスと光との相互作用について紹介し,その結果生じる誘起構造の光デバイスへの応用について述べる.


超小型光集積デバイスを目指したフォトニック結晶の開発
■著者
京都大学大学院 工学研究科 野田 進

■要約
本稿では,半導体三次元フォトニック結晶について,まず,その開発の現状について紹介する.マイクロマシーニング技術を用いることにより,光波長域において完全なバンドギャップ効果をもつ三次元結晶がすでに実現可能となっていることを示した.また,二次元フォトニック結晶レーザの実現から,フォトニック結晶への発光体の埋め込みが可能であることを実証した.続いて,各種の極微小光回路への展開の可能性を紹介する.以上の結果は,三次元フォトニック結晶がいよいよ現実のものとなりつつあり,その応用の大きな可能性を示唆するものである.


フォトニック結晶材料
■著者
横浜国立大学工学部電子情報工学科 馬場 俊彦

■要約
「フォトニック」の研究が本格化して12年が経過した.以前は主に物理的興味から議論されていたものが,ここ5年ほどは工学技術として盛んに研究されるようになり,さらに最近の1,2年は光技術の主要分野のひとつと認知されつつある.また物理学や光エレクトロニクスに限らず,電波技術,有機化学,精密機械,音響光学など広範な分野を巻き込んで発展している.本稿では,より具体的に我々のグループの最近の研究を紹介する.著者らは主に二次元結晶と呼ばれるフォトニック結晶を研究している.他の結晶に対するこの結晶の優劣,特徴を述べた後,様々な応用技術を議論する.


結晶化ガラスフェルール
■著者
日本電気硝子(株) 技術部 坂本 明彦、和田 正紀、昭和電線電纜(株) 情報通信研究開発部 森下 裕一、野呂 治人



ファイバ型部品:ファイバカプラおよびファイバグレーティングの技術動向
■著者
(株)フジクラ光電子技術研究所 光通信研究部 田中 大一郎

■要約
今日では単一波長における伝送のみならず,伝送容量拡大の目的で一本のファイバに複数の波長を多重して伝送するDWDM(Dense Wavelength Division Multiplexing)伝送技術も実用化され,ますますファイバの伝送容量は増加の傾向にある.これらの複雑になった光伝送システムにおいては,光信号の分岐・合流や波長選択などの機能は必須なものとり,多種多様な光部品が用いられるようになった.このうち光ファイバ型の光部品は信号光を光ファイバの外に出すことなく処理するため光ファイバとの整合性に優れ,低損失,高信頼性といった特長を有する.本稿では代表的な光ファイバ型光部品である光ファイバカプラと光ファイバグレーティングについて説明する.


波長多重通信光増幅器用新規酸化物ガラスにおけるTm,Erイオンの光物性
■著者
京都大学 総合人間学部 田部 勢津久

■要約
本稿では,まず,通信波長域を1.5μmより短波長側に広げるためのTDFA用材料として,テルライトガラスに注目し,その1.4μm発光特性向上のための,共ドープイオンの効果と最適化を試みた.また,Er3+イオンの4Iont 13/2→4Iont 15/2遷移確率の支配因子を明らかにし,長波長域(L-band)WDM用アンプ材料に必要な1.5〜1.6μm帯でブロードでフラットな発光スペクトルを得るための材料設計指針について考察し,その応用として,最近発見されたBiont 2Oont 3系ガラスの物性とそのデバイス化,増幅利得特性についても紹介する.


真空紫外光学応用フッ化物単結晶
■著者
東北大学 金属材料研究所 島村 清史、福田 承生、岡崎国立共同研究機構分子科学研究所 猪倉 信彦

■要約
フッ化物単結晶は高い透過性を有するなど,その優れた特性は知られていたにもかかわらず,これまであまり調べられてこなかった.その一つの要因は,最適な結晶成長技術が確立されていないことにあると思われる.著者らは,フッ化物に最適な結晶成長技術の開発を目指し検討を進めた結果,現在までに最大2インチサイズまでのLiCaAlFont 6(LiCAF)などの単結晶成長に成功した.また作製したLiCAF単結晶などの物性を調べていく中,次世代短波長化光リソグラフィーの硝材としての対応に関する大きな期待も出てきた.本稿では,LiCAFを中心に次世代短波長化光リソグラフィーへの期待される展開について触れる.


光で光を制御するデバイス-半導体光制御デバイス-
■著者
京都大学大学院 工学研究科 野田 進

■要約
本論文では,まず本変調方式の原理と理論的検討について述べ,つぎにGaAs/AlGaAs系量子井戸における中赤外サブバンド間遷移を用いた変調実験を紹介する.さらに,本変調方式をより容易に使用可能にすることを目指して行われた,InGaAs/AlAs材料系の導入によるサブバンド間遷移波長の近赤外域への短波長化とその緩和特性の検討について述べる.


解説
電気泳動法によるリチウム二次電池用電極の作製
■著者
東京都立大学大学院 工学研究科 濱上 寿一、金村 聖志、梅垣 高士

■要約
著者らはこれまでに電気泳動法をセラミックスの製造プロセスにおける成形法として位置付け,機能性セラミック材料の作製に関する検討を行ってきた.特に,電気泳動法をセラミック単一材料の成形プロセスとしての用途のみならず,有望なセラミックスの複合化技術としても応用展開が可能であることを示してきた.本稿では電気泳動法によるリチウム二次電池用電極の調製とその電池特性に関する著者らの研究成果を中心に紹介する.


連載
入門:ジルコニアの道(未知)-Part 8- 耐火物におけるZrO2の用途
■著者
(財)ファインセラミックスセンター試験研究所 池末 明生、黒崎播磨(株)技術研究所 吉富 丈記、ZrO2ファンクラブ

■要約
本連載は,著者がこれまでの研究にもとづいてまとめた,ジルコニアの基礎を連載で解説したものである.対象を専門の技術者より,むしろ営業関係や新人技術者,技術系でもセラミックス外の技術者とし,可能な限り学術文献から逸脱することを留意しまとめてる.連載第八回目の今回は,耐火物としてのZrOont 2の用いられ方とその功罪について,黒崎播磨(株)の例にとり,・耐火物の概要,・ZrOont 2 はどこに用いるのか?,・ZrOont 2 の効能,等について解説する.


連載特集
セラミックス開発の新兵器:TG-MS [16]TG-MSによる金属粉末射出成形体(MIM)脱脂過程効率化の試み
■著者
(有)Sendaサーミックリサーチ 千田 哲也

■要約
近年ファインセラミックは微細複雑な形状,大型品などさまざまな製品が作られるようになり,それらの用途も急速に拡大しつつある.これらの製品の多くは原料セラミック粉末に水等とともにポリマバインダを加えて混錬し,これを注型乾燥,あるいは加圧成形したのち焼成窯にいれて加熱脱脂,焼成を行っている.筆者等は金属粉末を精密成形加工する技法の一つであるMIM(Metal Injection Molding)の脱脂過程の解析と,その効率化について検討を行ってきた.原料粉末が金属とセラミックスの違いはあるが,その結果はセラミックスの製造過程にもかなり共通する部分があると思われるのでここにその一部を紹介する.
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