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マテリアル インテグレーション 1999年6月号

マテリアル インテグレーション 1999年6月号

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特集 モバイルデバイス

モバイルデバイスの最新技術動向
■著者
太陽誘電(株) 物性解析センター 藤本 正之


無線通信用小型アイソレータ
■著者
日立金属(株) 磁性材料研究所 市川 耕司、三上 秀人

■要約
近年,携帯電話機など無線通信機器における小型軽量化の革新はめざましいものがある.特に価格の値下げとも相まって,携帯電話機市場の成長は著しい.このような状況の中で日立金属ではアイソレータをはじめとするマイクロ波部品の小型,軽量化開発に力を入れてきた.アイソレータには集中定数型,分布定数型など各種のタイプがあるが,ここでは小型化にもっとも適した集中定数型について述べる.


アンテナスイッチ
■著者
(株)村田製作所 回路商品事業部 萬代 治文

■要約
マルチメディアに代表される高度情報通信の実現において,これに使用される装置の高速化・高周波化の進歩には目覚ましいものがある.そして,これらの装置に使用される電子部品に対しても,装置と同等かもしくはそれ以上の高速対応,高周波対応が要求される.セラミック多層デバイスは,コンデンサやコイルといった部品を一つのセラミック部品の中に複合化し,「一歩進んだ機能を持たせたチップ部品」である.ここでは,高速化・高周波化に対応するセラミック多層デバイス商品群とその開発段階において蓄積された技術を中心に解説する.


ONE CHIP LSI を使用した移動通信用アナログTCXO
■著者
日本電波工業(株)技術統括本部 久保 丸一、成田 吉則

■要約
モバイルコミュニケーションを代表する携帯電話は,第一世代のアナログセルラー方式から第二世代のデジタルセルラー方式へと移行し,世界的な規模で爆発的に普及している.更に西暦2000年以降の実用化を目指した第三世代システム(IMT-2000: International Mobile Telecommunications-2000)では,ITU(International Telecom-munication Union)によって世界統一標準化が進められる.この著しい発展の中,特に小型化,量産需要に伴う自動化,及び低価格化の要求は強く,TCXO (Temperature Compensated X'tal Oscillator)も同様である.日本電波工業では,これら移動通信用TCXOの要求に答えるべくTCXOの温度補償方法について,従来のサーミスタとコンデンサを使用した温度補償に変えて,アナログ方式三次関発生回路,及び記憶メモリーを内蔵したLSIと,温度補償のアルゴリズムを開発した.ここでは,このLSIを使用したアナログ方式三次関発生回路による温度補償技術と,その製品概要を紹介する.


高周波積層インダクタの開発技術
■著者
TDK(株) 電子部品事業本部 インダクティブ事業部開発部 望月 宣典

■要約
携帯電話,PHSなどの移動体通信機器の市場は,急増している.これは,各種電子部品,機構部品の小型化・軽量化の功績に他ならない.更に,21世紀に向け,より快適な通信を行うために新しい移動体通信サービスの検討が始まっており,これに伴い市場要求にも変化が見られる.これまでの携帯電話の周波数帯は800MHz,PHSでも1.9GHzであったが,次世代のシステムでは2GHzを越えた周波数帯域を用いる.これらの市場要求を受けて,TDKでは1005タイプの高周波積層インダクタ(MLK1005シリーズ)を開発,商品化した.ここではその開発技術について解説する.


圧電トランス/インバータ
■著者
(株)タムラ製作所 複合部品事業部 杉山 直巳、大山 努

■要約
現在,ノートパソコンやPDAなどの携帯機器が年々加速度的に増加している.これらの携帯機器は小型化,薄型化,軽量化が進み,構成する各部品についても小型,薄型化,軽量化の要求が強まってきている.特に液晶バックライトインバータは小型,薄型,高効率が強く要求されており,従来の巻線トランスのインバータではその要求への対応が難しくなってきている.そこで,巻線トランスに代わるものとして圧電トランスを用いた圧電インバータを取り入れる試みが盛んになっている.ここでは,圧電トランスインバータの基本的特性と,動向について述べる.


携帯電話用音声・振動出力デバイスマルチモードアクチュエータ“マルチアクター”
■著者
(株)トーキン マーケティング技術本部 商品開発部 高橋 晃次

■要約
“マルチアクター”という商品名は,一人で,二役三役をこなす俳優という意味に由来する.これまでの受動デバイスは一製品,一機能が常識であったが,マルチアクターはデバイスの複合という手法を用いず,極めて単純な構造で3-4つの機能を実現する.同デバイスが現在のトレンドである,携帯電話の小型化,軽量化要求/期待に応える為に,音声出力,振動出力という複数の基本機能を一つのデバイスで実現した革新的な集積化受動デバイスであるため,高い関心を集めている.ここでは,その概要を紹介する.


携帯電話用高周波パワーアンプモジュール
■著者
太陽誘電(株)事業本部 I技術部 海老原 均、金子 正信、中島 克明、五十嵐 智宏、安田 正博、桜井 武夫

■要約
携帯電話は,デジタル方式の登場より周波数の利用効率が向上,加入者数が急増しており,周波数資源は少なくなり従来のアナログ方式にて利用されてきた周波数帯域をPDCまたはCDMAと言ったデジタル方式へ移行させる動きが進んでいる.これまで,筆者らはPDCシステム向けのパワーアンプモジュールの開発をしてきたが,今回はCDMAシステムに対応した小形,高効率,低歪みのパワーアンプモジュールを開発した.ここではその概要を紹介する.


BGS波フィルタ
■著者
(株)村田製作所 技術開発本部 門田 道雄

■要約
Bluestein-Gulyaev-Shimizu wave(BGS波)は,弾性表面波(SAW:surface acoustic wave)の一種であり,同時期にアメリカ,ロシア,日本の3人の学者(Bluestein,Gulyaev,清水洋)により別個に発見され,その頭文字をとってBGS波と呼ばれている.BGS波を用いた場合,基板端面での完全反射を利用できるため,電極指の反射器を必要としない超小型の共振子が実現できる.また,圧電セラミックを代表するチタン酸ジルコン酸鉛(以下PZT)は,良好な温度特性と用途に応じた適切な電気機械結合係数を得るのに有利である.従来,BGS波用基板に適した電気機械結合係数と小さな周波数温度特性の両特性を兼ねそろえたPZT基板が得られなかったが,筆者らは諸問題を解決し,PZT基板を用いた端面反射型BGS波デバイスの開発,実用化に成功した.ここでは,横結合型共振子フィルタと縦結合共振子フィルタの原理,特性,応用例について報告する.


連載特集
セラミックス開発の新兵器:TG-MS[1]セラミックス開発の新兵器:TG-MS
■著者
東京工芸大学 工学部 応用化学科 澤田 豊

■要約
TG-MSとは,TG-DTA(あるいはTG-DSC)に発生ガス分析用の質量分析MS(質量分析 Mass Spectrometry)機能を付加したものを言うが,略してTG-MSと言うことが多い.本来,TGにMSを付加したものも存在し,これこそが狭義のTG-MSと言える.厳密には前記をTG-DTA-MS(あるいはTG-DSC-MS)と言うべきであるが,ここでは一番ポピュラーな用語(TG-MS)を用いる.


解説
Combinatorial Chemistry-材料開発の新しい方法論
■著者
東京工業大学 応用セラミックス研究所 鯉沼 秀臣、宮崎 香織

■要約
現在の材料開発の要求に応え,新しい機能物質の発見及び現存する材料の物性改良の高速化を狙ったものが,コンビナトリアルケミストリーである.この手法は既に新薬開発の現場で10年にわたり採用されており,薬物合成が抱える多様性を系統的に制御し,様々な成果を挙げている.この手法を薬品を始めとする有機合成のみではなく,より多くの成分とそれに伴う構造の多様性をもつ無機材料に適用すれば,薬の合成以上で得られた成果が期待できる.コンビナトリアルケミストリーは,計算科学による材料設計とコンビナトリアル合成,ハイスループット評価を三本柱としている.三者のバランスのよい組み合わせにより,新材料の検索が設計から評価まで一貫して高効率化される.ここでは,各パートの役割と手法,およびその成果について概説する..
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