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PDF/月刊誌論文/code:pg_9911_08マテリアル インテグレーション1999年11月号
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電子出版物(マテリアルインテグレーション論文)
> 1999
PDF/月刊誌論文/code:pg_9911_08 マテリアル インテグレーション 1999年11月号
MATERIALS INTEGRATION InterMaterial [4] 特異構造・機能の設計と材料化技術
4.Human Related Engineered Materials
人工血液としての酸素運搬体の合成と性質
■著者
筑波大学医療技術短期大学部 阿部 喜代司、TAT Seed Co. エレム テメル R.
■要約
人体に置ける酸素の輸送は赤血球中のヘモグロビンにより行れているが,現在では人工的なヘモグロビンのモデルを,蛋白質を使用せずに有機化合物のみで分子設計できる段階にきた.このような血液の代わりをしてくれる人工酸素運搬体が作られれば,これまで多くの問題を起こしてきた,輸血に伴うウイルス感染や,血液型不適合の問題,そして血液の確保(献血)・保存・輸送などの問題が解決される.しかし,その実現のためには,最低次の三つの条件が満たされなければならない.第一は,その酸素運搬体が適度の酸素への親和性を持ち,酸素輸送の役割が達成できること.第二にその化合物が生体に無害であること,第三に一定時間機能した後に代謝排泄されることである.本解説での目的は,この第一条件に検討を加えて見ることで,次の第二,第三に条件の見通しを立てることである.
