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PDF/月刊誌論文/code:pg_0302_06 マテリアル インテグレーション 2003年2月号

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PDF/月刊誌論文/code:pg_0302_06 マテリアル インテグレーション 2003年2月号
MATERIALS INTEGRATION いま,セリウムがおもしろい

セリウム試薬を用いる有機合成反応
■著者
塩野義製薬 生産技術研究所 製薬研究部 隅野 幸仁 他

■要約
Ceは有機合成化学の分野においても広く利用されている希土類元素の1 つである.希土類というと,希な存在であり高価で入手しにくいという先入観をもたれがちであるが,実際にはそれほど希ではない.地表面の存在比を表すクラーク数で比較してみても,セリウムは4.5×10-3%の比率で存在し,馴染み深いCo,Sn,Znより多い.希土類金属は,+3 価イオンの最外殻電子配置がs2p6 と閉殻構造になっていることや,イオン半径があまり違わず互いに物性が近いことから,以前は分離が困難で希なものであると考えられていた.しかし最近の分離精製技術の進歩に伴い,他の希土類金属同様セリウムも安価で容易に入手できるようになり,その用途,需要も拡大しつつある.セリウム金属は他の全ての希土類金属と同様3 価のイオンが安定であり,また2 価イオンとして存在することができる.さらに他の希土類と異なり4 価のイオンが安定であり,これらの特徴がセリウム試薬を有機合成化学的に有用な試薬として幅を持たせている.一般に,2 価の希土類イオンは適度な還元能力を示し,3 価の希土類イオンは優れたルイス酸性を有する.また4 価の希土類イオンは酸化作用を持つ.セリウムはこれらの各性質を合わせ持つため,様々な有機合成反応に利用されている.今回はその中で特に興味深いものとして,(1)4 価セリウムを用いた酸化反応,(2) 有機セリウム反応剤による炭素-炭素結合生成反応,(3) 低原子価セリウムによる還元反応,(4) CeCl3-NaBH4 試薬による還元反応に絞って紹介させて頂く.
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