商品コード:
code:pg_0405_07

PDF/月刊誌論文/code:pg_0405_07 マテリアル インテグレーション 2004年5月号

通常価格(税込):
2,200
販売価格(税込):
2,200
ポイント: 0 Pt
関連カテゴリ:
電子出版物(マテリアルインテグレーション論文) > 2004
PDF/月刊誌論文/code:pg_0405_07 マテリアル インテグレーション 2004年5月号
INTER MATERIAL 異方性工学のすすめ(2)プロセスと異方性

一方向凍結法による土壌浄化
■著者
三重大学 生物資源学部 資源循環学科 渡辺 晋生

■要約
土壌汚染対策法が施行され,特定有害物質で汚染された土壌の無害化処理が義務づけられることとなった.また,最終処分場の残余年数ひっ迫に伴う投棄処分の困難化,食の安全の確保や循環型社会の構築,あるいは土地取引や再開発に対する汚染土壌無害化の要求の増加など,農地や工場跡地の土壌浄化に対する関心が近年ますます高まっている.土壌汚染の原因となる有害物質は数多くあげられる.中でも日本における土壌汚染の多くは,トリクロロエチレンなどの揮発性有機化合物(VOC)や鉛,水銀,カドミウムなどの重金属による.こうした土壌汚染に対して従来行われている主な浄化工法は,客土・掘削除去や封じ込め,原位置処理である.しかしながら,客土・掘削除去や封じ込めは根本的な対策とは言い難く,時間経過にともなう再発や地下水汚染などの二次的問題の誘起が懸念される.一方,原位置処理法は,施工地その場で汚染土壌を浄化する工法であり,土壌の搬入・廃棄を伴わない環境調和型の処理法である.そこで,現在様々な原位置処理法の開発・改良が精力的に進められている.しかしいずれの原位置処理法においても,処理工期の短縮,費用の低価格化,環境に与える負荷の低減,複数の汚染物質への対処など,様々な課題が残されているのが現状である.ところで,土壌を凍結すると凍結面から塩や重金属などの汚染物質が排出される.また,土壌凍結時の水分移動は汚染物質の移動を誘起する.こうした土壌凍結を利用した汚染の浄化技術をクライオレメディエーションと呼ぶ.クライオレメディエーションには,汚染物質の種類に関係なく広範囲の土壌を浄化できる,環境に与える影響が比較的少ないなどの利点があり,実用化に向けた基礎技術の確立が待たれている.そこで,本稿では土壌の凍結過程について解説し,一方向凍結法による土壌の浄化の可能性について述べる.
数量:

この商品に対するお客様の声

この商品に対するご感想をぜひお寄せください。