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PDF/月刊誌論文/code:pg_0406_02 マテリアル インテグレーション 2004年6月号

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PDF/月刊誌論文/code:pg_0406_02 マテリアル インテグレーション 2004年6月号
ELECTRONIC CERAMICS 先端カーボン

フラーレン実用化の最前線
■著者
フロンティアカーボン(株) 開発センター 村山 英樹

■要約
フラーレンは炭素原子のみからなり,中空構造をもったナノサイズの球状「炭素分子」である.現在代表的なナノカーボン材料として,様々な分野における有用な新規材料として期待されている.このような炭素分子の存在は1970年に大澤映二によって理論的に予想され,1985年に星間分子の研究をしていたクロトーとスモーリーらの英米共同研究チームによってその存在が初めて実験的に確認された.フラーレンという名前はフラー・ドームと呼ばれるドーム型の大規模建築を発明したバックミンスター・フラー(建築家)に由来している.発見者のクロトー等が中空かご状構造を提案するに際してインスピレーションを得たことから,フラーレン,あるいはバッキーボールと称されるようになった.ただ1985年のフラーレン発見の時点では質量分析器で同定できる程度の極微小量しか得られておらず,C60がサッカーボール状の球状分子であるという構造仮説が完全に確定されたのは,1990年クレッチマーとハフマンによってフラーレンの人工的合成法(抵抗加熱法,アーク放電法)が見出され,実際にC60を始めとしたフラーレンが物質として取り扱えるようになってからである.実際に合成されるようになった1990年以降,フラーレンを用いた研究が盛んに行われるようになり,球状炭素分子としてその特徴的な性質が次々と明らかになった.溶媒に可溶で,純品に精製できる上に化学修飾が可能であり,これらを原料として従来にない材料が得られることや,あるいは添加剤として用いて従来の材料のさらなる高性能化が可能であることが報告され,様々な用途・分野でその有用性が確認されてきている.そして,2003年からは実際にフラーレンを使用した商品が世に出始め,今後多くの分野・応用用途においてフラーレンが活躍すると期待されている.
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