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PDF/月刊誌論文/code:pg_0406_07 マテリアル インテグレーション 2004年6月号

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PDF/月刊誌論文/code:pg_0406_07 マテリアル インテグレーション 2004年6月号
ELECTRONIC CERAMICS 先端カーボン

温度センサーとしてのカーボンナノチューブの応用
■著者
(独)物質・材料研究機構  若手国際研究拠点 センター長 板東 義雄

■要約
バルクのカーボンは半金属で導電体だが,カーボンナノチューブの微細な形状をとると,チューブの径やカイラリティに依存して,半導体や金属の新しい性質を示す.さらに,電界をかけるとチューブ先端から電子が放射したり,あるいはチューブ内に水素を吸蔵したりするなど,バルクな構造では全く見られない様々な新規な特性が発現する.この特性を利用して,電子エミッターとして平面フラットディスプレイパネルに,電極材として燃料電池に,微細細線としてトランジスターに,あるいはコンポジットとして軽量高強度材などへの応用が展開している.我々のグループはGaNのナノチューブの探索研究の過程で,金属ガリウムをチューブ内に包含したカーボンナノチューブがナノスケールの温度計として利用できることを偶然に発見した.温度作用を有するカーボンナノチューブを「カーボンナノ温度計, carbon nanothermometer」と命名した.カーボンナノ温度計は,カーボンナノチューブのチューブ内に包含された金属ガリウム (または金属インジウム)が溶けて液体状態となり,外気の温度変化に対応して膨張・収縮する現象を利用して温度計測を行なおうとするものである.カーボンナノチューブは数十ナノメートルといった微細な形状であることから,温度計のサイズとしては世界で最小であり,ギネスに「世界最小の温度計」として世界レコードに認定されている.従って,カーボンナノ温度計はミクロン以下の微小な空間の温度センターに利用することができる.本稿では,カーボンナノ温度計の合成方法とその温度計としての特徴などについて述べる.また,温度記録の方法や酸化物ナノチューブを用いた新しいナノ温度計の開発さらには実用化の問題点についても述べる.
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