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PDF/月刊誌論文/code:pg_0406_10 マテリアル インテグレーション 2004年6月号

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PDF/月刊誌論文/code:pg_0406_10 マテリアル インテグレーション 2004年6月号
ELECTRONIC CERAMICS 先端カーボン

高輝度放射光による炭素系薄膜の構造解析
■著者
東北大学大学院理学研究科物理学専攻,CREST-JST 谷垣 勝己 ほか

■要約
半導体を用いたデバイス技術は,1947年Bell研究所のW.H.Brattain,J.Bardeenによる点接合型トランジスタの発明以来,急速に発展してきたが,ここ数年の驚異的なITの進歩により更なる半導体トランジスタの微細加工,集積化が必要になってきている.特に,LSIの構成要素であるSi-MOSFETは,現在,大きさが100nm以下の領域に突入しているが,更なる処理能力の向上には,10nm単位の微細加工技術が必要とされる.一方,炭素系物質に基礎をおく,分子コンピュータ,有機エレクトロニクス,ナノマテリアルサイエンスは,最近になって研究が活発に行われるようになってきた分野である.従来の微細加工である「トップダウン」の方法ではなく,原子や分子1個を1つのデバイスとして使い,コンピュータを組上げるという「ボトムアップ」の手法を用いて作られた構造体の特徴は,自己組織化による集積が可能であるということであり,将来に注目される分野である.現在,既存の無機半導体の代わりに炭素系化合物を用いたデバイスで,有機EL,有機FETなどが精力的に研究されている.これらの炭素物質系デバイスは,無機デバイスとは異なり,軽量で薄く柔軟性に富むなどの利点がある.Si半導体デバイスは大規模な施設が必要になるが,有機デバイスはインクジェットプリント技術が使用できるため,紙にプリントするように大量,簡易に生産できる可能性もあり,産業界からの期待も大きい.期待される炭素系物質には,に示されるフラーレン,カーボンナノチューブ,クラスレートなどがある.特にフラーレン,カーボンナノチューブは炭素の新たな構造として近年盛んに研究されている.このような炭素系ナノ物質を薄膜デバイスとして適用していくためには,基板上での微細構造を正確に把握することが必要である.このために,放射光研究施設における構造解析を利用することは極めて有効と考えられる.ここでは,最近われわれの研究グループが行ったSPring-8における構造解析の最近の実験を中心にその原理と有効性を紹介する.
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